電波(でんぱ)を利用するためにはアンテナが必要なんだ。ここではアンテナがどんな仕組になっているのか説明しよう。 ヘルツが一番はじめに使ったアンテナは、かみきり虫の触覚(しょっかく)のように左右に伸びた長い線だった。重要なのはその長さで、アンテナの全長が波長(はちょう)の半分(半波長(はんぱちょう)という)のとき、一番電波を強く発射したり受信(じゅしん)したりするんだ。
きみの家の屋根に立っているテレビのアンテナは、周波数の違う(波長の違う)チャンネルの電波を受けるために、長さの違うアルミ棒を数本並べているが、この「半波長(はんぱちょう)の原理」を利用していることに変わりはない。このアンテナは棒の長さや間隔をいろいろ変えると、ある方向からの電波を、より強く受けることができるんだ。それを発明した八木教授と宇田助手の名をとって、このアンテナを八木・宇田アンテナ、または短く八木アンテナといっている。
携帯電話(けいたいでんわ)のアンテナは短い一本の棒だけど(電波が強い場所ではアンテナを伸ばさない人もいる)、2本の触覚の片方を切り取り、残った半分(波長の4分の1の長さ)の一方を埋め込んだ構造になっている。そうすると、切り取られた半分が、反射の作用で再生されて、全体として半波長のアンテナになり、テレビのアンテナのように効率よく電波を送受信(そうじゅしん)できるんだ。