○昭和三十四年郵政省告示第八百五十一号(無線設備規則第五十八条の三の規定による高周波利用設備の高周波出力の測定及び算出方法)
(昭和三十四年十一月二十一日)
(郵政省告示第八百五十一号)
無線設備規則(昭和二十五年電波監理委員会規則第十八号)第五十八条の三の規定により、高周波利用設備の高周波出力の測定及び算出方法を次のとおり定める。
一 通信設備
1 抵抗変化法、置換法又はインピーダンスブリツジ法によつて電線路の抵抗を測定し、これと電線路に流れる高周波電流の二乗との積により算出する。ただし、電線路に電力を供給して測定することが不適当な場合は、擬似回路を用い、電力を置換して測定する。
2 1の方法によることが困難な場合は、次の方法による。
(一) 高周波増幅管を使用するものについては、その終段管の陽極損失を輻射計により測定し、これとその真空管の陽極入力との差により算出する。
(二) 非同調型の饋電線を有するものについては、特性インピーダンスを算出し、これと饋電線に流れる高周波電流の最大値と最小値との積により算出する。
二 通信設備以外の設備
1 抵抗変化法、置換法又はインピーダンスブリツジ法によつて負荷抵抗を測定し、これと負荷電流の二乗との積により算出する。ただし、負荷に電力を供給して測定することが不適当な場合は、擬似回路を用い、電力を置換して測定する。
2 1の方法によることが困難な場合は、次の方法による。
(一) 負荷に電力を供給するために真空管を使用するものについては、その終段管の陽極損失を輻射計又は温度差により測定し、これとその真空管の陽極入力との差により算出する。
(二) 非同調型の饋電線を有するものについては、特性インピーダンスを算出し、これと饋電線に流れる高周波電流の最大値と最小値との積により算出する。
(三) 電界又は磁界を使用して電力の伝送を行うものについては、送電側の出力端又は当該設備の入力端において測定した電圧と電流との積により算出する。
3 1又は2の方法によることが困難な場合は、次の方法による。
(一) 真空管式のものについては、標準の負荷時における終段真空管の陽極電圧と陽極電流との積に次の能率を乗じたものにより算出する。
(1) 真空管の陽極に加える電圧が直流である場合 五〇パーセント
(2) 真空管の陽極に加える電圧が交流である場合 三〇パーセント
(二) 発電動機式のものについては、発電動機に供給される交流電圧と交流電流との積に六〇パーセントの能率を乗じたものにより算出する。
(三) (一)及び(二)以外のものについては、その設備に供給される交流電圧と交流電流との積に三〇パーセントの能率を乗じたものにより算出する。