○平成二年郵政省告示第二百五十号(無線従事者規則第二十一条第一項第十一号の規定に基づく無線従事者の養成課程の終了の際に行う試験の実施)

(平成二年四月二十七日)

(郵政省告示第二百五十号)

無線従事者規則(平成二年郵政省令第十八号)第二十一条第一項第九号の規定に基づき、無線従事者の養成課程の終了の際に行う試験の実施について、次のとおり定め、平成二年五月一日から施行する。

なお、昭和四十年郵政省告示第六百七十六号(無線従事者の養成課程の終了の際行う試験の実施について定める件)は、平成二年四月三十日限り、廃止する。

一 実施者の心得

試験は、厳格かつ公正に実施しなければならない。

二 受験の資格

試験を受けることができる者は、その養成課程の認定に係る授業科目及び授業時間の授業を受けた者とする。

三 試験の方法

試験の方法は、授業科目(以下「科目」という。)別に従い、次のとおりとする。

1 無線工学及び法規

(一) 受講期間内に実施するものであること。

(二) 本人確認を厳格に行うものであること。

(三) 受験者間に十分な間隔を設けること。

(四) 試験問題(以下「問題」という。)の作成は、次の方法によること。

(1) 問題の内容が明確であり、かつ、試験時間に照らし妥当なものであること。

(2) 問題相互間の内容の重複がなく、かつ、調和のとれたものであること。

(3) 出題する問題の内容が、特定又は容易に推定することができないものであること。

(五) 電子計算機に解答を入力する方法又は筆記により行うこととし、電子計算機に解答を入力する方法にあっては、次に掲げる措置が講じられているものであること。ただし、第三級陸上特殊無線技士、第二級アマチュア無線技士、第三級アマチュア無線技士及び第四級アマチュア無線技士の資格にあっては、総合通信局長(沖縄総合通信事務所長を含む。以下同じ。)が特に必要と認める場合には、他の方法によることができるものとする。

(1) 隣接する受験者との間に仕切りを設けるなどにより、他の受験者から試験の実施内容が見えないよう措置が講じられているものであること。

(2) 受験に用いる電子計算機その他の電子機器を用いて外部情報に接続することができないよう措置が講じられているものであること。

(3) 受験に用いる電子計算機の故障対応、操作方法の説明等に備え、直ちに技術的援助がされるよう措置が講じられているものであること。

(六) 問題の出題形式は、全問を多肢選択式(択一式、補完式、正誤式、その他設問に対する正答を解答肢の中から選択する方式をいう。以下同じ。)とし、場合により多肢選択式の出題の一部を記述式をもってこれに代えることができるものとする。ただし、第三級海上特殊無線技士の資格にあっては正誤式に限る。

(七) 従事者規則第二十一条第六号の規定により総合通信局長が特に他の授業時間によることが適当と認めた場合であって、一部の授業科目についてその授業時間の全部を減じたときは、当該科目については試験を行わないものとする。

(八) 問題及び試験時間は次によるものとし、その区分の欄は、平成五年郵政省告示第五百五十三号に定める養成課程実施要領(以下「実施要領」という。)中の別表第一号又は別表第三号の科目及び内容の分類のうち授業内容の欄にそれぞれ掲げるものとする。ただし、実施要領第二項第四号の規定に基づき実施要領と異なる要領によることとした場合には、他の問題数及び試験時間によることができる。

(1) 無線工学

養成課程の種別

区分

問題数

総数

試験時間

第三級海上無線通信士

電波の性質

六十分

 

電気回路

 

 

 

 

半導体及び電子管

 

 

 

 

電子回路

 

 

 

 

無線通信装置

 

 

 

レーダー

 

 

 

 

混信等

 

 

 

空中線系

 

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

整合

 

 

 

 

電源

 

 

 

測定

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

第四級海上無線通信士

電波の性質

二十

一時間三十分

 

電気磁気

 

 

 

 

電気回路

 

 

 

 

半導体及び電子管

 

 

 

電子回路

 

 

 

 

無線通信装置

 

 

 

レーダー

 

 

 

 

無線航法装置

 

 

 

 

混信等

 

 

 

 

空中線系

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

整合

 

 

 

 

電源

 

 

 

 

測定

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

航空無線通信士

電波の性質

十八

一時間二十分

 

電気磁気

 

 

 

 

電気回路

 

 

 

 

半導体及び電子管

 

 

 

電子回路

 

 

 

 

無線通信装置

 

 

 

レーダー

 

 

 

 

無線航法装置

 

 

 

 

混信等

 

 

 

 

空中線系

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

電源

 

 

 

 

測定

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

第一級海上特殊無線技士、第二級海上特殊無線技士、航空特殊無線技士、第二級陸上特殊無線技士及び第三級陸上特殊無線技士

電波の性質

四十五分

電気回路(注一)

 

 

 

半導体及び電子管(注一)

 

 

 

電子回路(注一)

 

 

 

 

無線通信装置

 

 

 

無線航法装置(注二)

 

 

 

 

レーダー(注一)

 

 

 

 

混信等(注一)

 

 

 

空中線系

 

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

整合(注一)

 

 

 

 

電源

 

 

 

測定(注一)

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

第三級海上特殊無線技士

電波の性質

二十分

 

無線通信装置

 

 

 

 

混信等

 

 

 

空中線系

 

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

電源

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

レーダー級海上特殊無線技士

電波の性質

四十五分

 

電気回路

 

 

 

 

半導体及び電子管

 

 

 

 

電子回路

 

 

 

 

レーダー

 

 

 

電源

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

第一級陸上特殊無線技士

半導体及び電子管

二十

一時間三十分

 

電子回路

 

 

 

 

高周波回路

 

 

 

 

無線通信装置(多重化装置を含む。)

 

 

 

干渉

 

 

 

 

中継方式

 

 

 

 

レーダー

 

 

 

 

空中線系

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

 

電源

 

 

 

測定

 

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

第二級アマチュア無線技士

電波の性質

二十

一時間三十分


電気磁気





電気回路





半導体及び電子管





電子回路





無線通信装置




混信等




電波障害





空中線系





電波伝搬





整合





電源




測定





点検及び保守




第三級アマチュア無線技士及び第四級アマチュア無線技士

電波の性質

三十分

電気回路

 

 

 

半導体及び電子管(注三)

 

 

 

電子回路

 

 

 

無線通信装置

 

 

混信等

 

 

電波障害

 

 

 

空中線系

 

 

 

電波伝搬

 

 

 

整合

 

 

 

電源

 

 

測定

 

 

 

点検及び保守

 

 

 

一 第三級陸上特殊無線技士にあっては、不要とする。

二 第二級陸上特殊無線技士及び第三級陸上特殊無線技士にあっては、不要とする。

三 半導体に限る。

(2) 法規

養成課程の種別

区分

総数

試験時間

 

国内法規

国際法規

 

 

 

電波法の目的

無線局の免許

無線設備

無線従事者

運用

業務書類

監督

罰則等

関係法令

 

 

第三級海上無線通信士

六十分

第四級海上無線通信士

六十分

第一級海上特殊無線技士

四十五分

第二級海上特殊無線技士

 

四十五分

第三級海上特殊無線技士

十三

 

二十

四十分

レーダー級海上特殊無線技士

 

四十五分

航空無線通信士

六十分

航空特殊無線技士

 

四十五分

第一級陸上特殊無線技士

 

五十分

第二級陸上特殊無線技士

 

四十五分

第三級陸上特殊無線技士

 

四十五分

国内電信級陸上特殊無線技士

 

四十五分

第二級アマチュア無線技士

四(注)


六十分

第三級アマチュア無線技士

五(注)

 

三十分

第四級アマチュア無線技士

 

三十分

注 少なくとも一問はモールス符号(運用規則別表第一号の欧文に限る。以下この注において同じ。)の理解度を確認するための問題とし、それ以外の問題の設問及び解答肢にある略符号については、モールス符号をもって表記するものとする。

2 電気通信術

(一) 問題の作成は、次の方法によること。

(1) 問題は、できる限り多くの異なる文字、数字及び通常使用される記号を含むものとする。

(2) 送信(送話を含む。以下同じ。)の問題と受信(受話を含む。以下同じ。)の問題とでは、その内容が相違したものとする。

(二) 実地により行うこと。

(三) 科目の項目に応じ問題の種目、試験時間等は、次の表に掲げるとおりとすること。この場合において、問題の字数の計算については、文字、数字、記号又は区別符号の一ごとに一字とする。

 

区分

種目

和文、欧文の別

問題の字数

試験時間

備考

養成課程の種別

 

第三級海上無線通信士

直接印刷電信

欧文

二百五十

五分間

 

電話

欧文

二分間

 

第一級海上特殊無線技士

電話

欧文

二分間

 

航空無線通信士

電話

欧文

二分間

 

航空特殊無線技士

電話

欧文

二分間

 

国内電信級陸上特殊無線技士

モールス電信

和文

二百二十五

三分間

注 出題は、電報形式による二通以上の電報として構成し、一通の電報の本文の字数は六十字を超えるものであること。

なお、送信には、低周波発振器と印字機又はテープレコーダーとを使用し、受信には低周波発振器を使用して行うこと。

(四) その他平成二年郵政省告示第七百二十一号の電気通信術の試験の方法に準ずること。

(五) 前号(一)から(五)まで((四)(1)及び(2)を除く。)及び(七)の規定は、電気通信術の試験の場合について準用する。

3 英語

(一) 英文和訳及び和文英訳並びに英会話の別に次のとおりとする。

(1) 英文和訳及び和文英訳

問題の形式は多肢選択式とする。ただし、総合通信局長が必要と認める場合には、記述式とすることができる。

(2) 英会話

試験は、問題を一問ごとに約五秒の間隔を置いて三回読み上げ、多肢選択式により解答させること。

この場合、解答のための時間として各問の間に一分の間隔を置くものとする。

(二) 英文和訳及び和文英訳の出題の形式を記述式とする場合は、辞書の使用を認めること。

(三) 問題は平成五年郵政省告示第五百五十三号に定める養成課程実施要領中の別表第四号の授業科目の項目に基づいて作成し、その問題の数及び試験時間は次によること。

養成課程の種別

区分

問題数

試験時間

第三級海上無線通信士

英文和訳及び和文英訳

五(注)

六十分

英会話

三十分程度

第一級海上特殊無線技士

英会話

二十分程度

航空無線通信士

英文和訳及び和文英訳

五(注)

六十分

英会話

三十分程度

一 出題数は、英文和訳二問、和文英訳三問とする。

二 出題の形式を記述式とする場合には、英文和訳及び和文英訳それぞれ二問ずつとする。

(四) 第一号(一)から(五)まで((四)(1)及び(2)を除く。)及び(七)の規定は、英語の試験の場合について準用する。

四 採点の方法及び合格の基準

1 無線工学、法規及び英語

(一) 採点の方法は、科目ごとにその満点を百点とし、問題ごとにその配点をなるべく均等にすること。

(二) 合格の基準は、六十点とすること。

2 電気通信術

(一) モールス無線電信及び電話

ア 送信の試験の採点は、現場において行うこと。

イ 送信及び受信の別ごとに、それぞれその満点を百点とすること。

ウ 次の表により、満点からの減点を求める減点法によること。

区分

減点事由

減点の方法

送信

誤字

脱字

冗字

一字ごとに三点

不明りょう

一字ごとに一点

未送信

二字までごとに一点

訂正

三回までごとに一点

品位

十五点以内

受信

誤字

冗字

一字ごとに三点

脱字

不明りょう

一字ごとに一点

抹消

訂正

三字までごとに一点

品位

十五点以内

エ 合格の基準は、次のとおりとすること。

 

養成課程の種別

第三級海上無線通信士

第一級海上特殊無線技士

航空無線通信士

航空特殊無線技士

国内電信級陸上特殊無線技士

区分

 

送信

八十点

八十点

八十点

八十点

七十点

受信

八十点

八十点

八十点

八十点

七十点

(二) 直接印刷電信

ア 送信の試験の合否の判定は、現場において行うこと。

イ 合格の基準は、試験時間内に送信を完了し、かつ、全く誤りがないこととすること。

改正文 (平成八年三月二八日郵政省告示第一四四号) 抄

平成八年四月一日から施行する。

改正文 (平成一二年一二月二五日郵政省告示第八三一号) 抄

平成十三年一月六日から施行する。

改正文 (平成一七年五月二四日総務省告示第六一四号) 抄

平成十七年十月一日から施行する。

改正文 (平成二一年六月二二日総務省告示第三二二号) 抄

平成二十一年七月一日から施行する。

改正文 (平成二三年四月一九日総務省告示第一五九号) 抄

平成二十四年四月一日から適用する。

改正文 (平成二四年六月二六日総務省告示第二二二号) 抄

平成二十五年四月一日から施行する。

改正文 (平成二七年二月一九日総務省告示第三六号) 抄

平成二十七年四月一日から施行する。

無線従事者規則第二十一条第一項第十一号の規定に基づく無線従事者の養成課程の終了の際に行う...

平成2年4月27日 郵政省告示第250号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第1編 法  令(令和5年1月1日現在)/第11章 情報通信/第2節 
沿革情報
平成2年4月27日 郵政省告示第250号
平成5年10月29日 郵政省告示第554号
平成8年3月28日 郵政省告示第144号
平成12年12月25日 郵政省告示第831号
平成13年6月20日 総務省告示第428号
平成16年6月4日 総務省告示第455号
平成17年5月24日 総務省告示第614号
平成21年6月22日 総務省告示第322号
平成23年4月19日 総務省告示第159号
平成24年6月26日 総務省告示第222号
平成27年2月19日 総務省告示第36号