○平成二十三年総務省告示第三百一号(標準テレビジョン放送等のうちデジタル放送に関する送信の標準方式第四条第二項及び第五条第二項の規定に基づく映像信号のうちセクション形式によるもの及び音声信号のうちセクション形式によるものの送出手順)
(平成二十三年六月二十九日)
(総務省告示第三百一号)
標準テレビジョン放送等のうちデジタル放送に関する送信の標準方式(平成二十三年総務省令第八十七号)第四条第二項及び第五条第二項の規定に基づき、映像信号のうちセクション形式によるもの及び音声信号のうちセクション形式によるものの送出手順を次のように定め、平成二十三年六月三十日から施行する。
なお、平成十五年総務省告示第三十九号(映像信号のうちセクション形式によるもの及び音声信号のうちセクション形式によるものの送出手順を定める件)は、平成二十三年六月二十九日限り廃止する。
1 映像信号のうちセクション形式によるもの及び音声信号のうちセクション形式によるものの送出手順は以下のとおりとする。
一 モジュール化
二 ダウンロード・データ・ブロックメッセージ化
三 ダウンロード・データ・ブロックメッセージに関する情報のダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージ化
四 ダウンロード・データ・ブロックメッセージ及びダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージのDSM―CCセクション形式化
2 モジュールは映像信号又は音声信号を符号化した情報等を分割したもの又は別表第一号の手順により複数の映像信号又は音声信号を符号化した情報等により構成されるマルチパート形式のモジュールとする。
3 ダウンロード・データ・ブロックメッセージの構成は別表第二号のとおりとする。
4 ダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージの構成は別表第三号のとおりとする。
5 セクション形式化されたダウンロード・データ・ブロックメッセージ及びダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージの構成は別表第四号のとおりとする。
別表第一号 マルチパート形式のモジュール
注
1 ヘッダ部は、以下の条件を満たすテキスト形式の情報とする。
(1) 先頭に「Content-Type:multipart/mixed;boundary=」記述し、次にヘッダ部と本体部及び各リソース部の最後であることを示す文字列(以下「セパレータ」という。)を「”」で囲んで記述し、次に「CR+LF」を付加した情報を記述すること。
(2) 最後に、「--」と記述し、次にセパレータを記述し、更に「CR+LF」を付加した情報を記述すること。
2 リソースヘッダは、以下の条件を満たすテキスト形式の情報とする。情報を含む情報を「CR+LF」で切り分けて記述したテキスト形式の情報とする。
(1) 「Content-Type:」と記述し、次にリソース本体の形式を記述し、次に「CR+LF」を付加した情報を記述すること。
(2) 「Content-Location:」と記述し、次にリソース本体を受信設備に蓄積する際の論理的な位置を記述し、次に「CR+LF」を付加した情報を記述すること。
(3) 最後に「CR+LF」を2回続けて記述すること。
3 リソースは、映像信号又は音声信号の最後に、「--」と記述し、次にセパレータを記述し、次に「CR+LF」を付加した情報とする。ただし、最後のリソースについては、映像信号又は音声信号の最後に、「--」と記述し、次にセパレータを記述し、次に「--」を記述し、次に「CR+LF」を付加した情報とする。
別表第二号 ダウンロード・データ・ブロックメッセージの構成
注
1 ダウンロード識別は、ダウンロード・データ・ブロックメッセージと関連するダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージを識別するために使用する領域とする。
2 アダプテーション長は、アダプテーション領域のデータバイト数を書き込む領域とする。
3 メッセージ長は、メッセージ長領域より後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。ただし、この値は、4072を超えてはならない。
4 アダプテーション領域は、ヘッダ部の拡張を行う領域とする。
5 モジュール識別は、ダウンロード・データ・ブロックメッセージで伝送するモジュールを識別するために使用する領域とする。
6 モジュールバージョン領域は、ダウンロード・データ・ブロックメッセージで伝送するモジュールのバージョンを書き込む領域とする。
7 ブロック番号は、ダウンロード・データ・ブロックメッセージで伝送するモジュールにおけるブロックデータ領域のデータの順序を書き込む領域とする。
8 ブロックデータは、モジュールを分割したデータの一部とする。なお、ブロックデータのデータバイト数は、モジュールの最後のデータである場合を除き、ダウンロード・データ・ブロックメッセージと関連するダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージのブロック長と同じでなければならない。
別表第三号 ダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージの構成
注
1 トランザクション識別は、ISO/IEC 13818―6に従うものとする。
2 アダプテーション長は、アダプテーション領域のデータバイト数を書き込む領域とする。
3 メッセージ長は、メッセージ長領域より後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。ただし、この値は、4072を超えてはならない。
4 アダプテーション領域は、ヘッダ部の拡張を行う領域とする。
5 ダウンロード識別は、ダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージを識別するために使用する領域とする。
6 ブロック長は、ダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージと関連するダウンロード・データ・ブロックメッセージのブロックデータ領域のデータバイト数を書き込む領域とする。
7 タイムアウト時間は、ダウンロードを開始してから終了するまでのタイムアウト時間をマイクロ秒単位で書き込む領域とする。
8 データは、ISO/IEC 13818―6に従うものとする。
9 モジュール数は、モジュール識別領域からモジュール情報までの繰り返し数を書き込む領域とする。
10 モジュール識別は、モジュール情報領域に情報を書き込まれるモジュールを識別するために使用する領域とする。
11 モジュール長は、モジュール情報領域に情報を書き込まれるモジュールのデータバイト数を書き込む領域とする。
12 モジュールバージョンは、モジュール情報領域に情報を書き込まれるモジュールのバージョンを書き込む領域とする。
13 モジュール情報長は、モジュール情報長の後に続くモジュール情報領域のデータバイト数を書き込む領域とする。
14 モジュール情報は、別記第1、別記第3及び別記第4に示す情報を含むモジュールに関する情報を書き込む領域とする。
15 インフォバイト長は、インフォバイト長の後に続くインフォバイト領域のデータバイト数を書き込む領域とする。
16 インフォバイトは、別記第2及び別記第3に示す情報を含むダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージと関連する全てのダウンロード・データ・ブロックメッセージに関する情報等を書き込む領域とする。
別記第1 ファイル形式記述子
注
1 記述子タグの値は、ファイル形式記述子を示す0x01とする。
2 記述子長は、これより後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。
3 ファイル形式は、モジュールのファイル形式をテキスト形式で記述する領域とする。
別記第2 蓄積ルート記述子
注
1 記述子タグの値は、蓄積ルート記述子を示す0xC5とする。
2 記述子長は、これより後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。
3 ディレクトリ名は、モジュールを受信設備に蓄積する際のディレクトリ構造のうち、最上位のディレクトリの名称をテキスト形式で記述する領域とする。
別記第3 サブディレクトリ記述子
注
1 記述子タグの値は、サブディレクトリ記述子を示す0xC6とする。
2 記述子長は、これより後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。
3 サブディレクトリ名は、モジュールを受信設備に蓄積する際のディレクトリ構造のうち、蓄積ルート記述子で指定される構造を除くディレクトリ構造をテキスト形式で記述する領域とする。
別記第4 蓄積名記述子
注
1 記述子タグの値は、蓄積名記述子を示す0x02とする。
2 記述子長は、これより後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。
3 蓄積名は、モジュールを受信設備に蓄積する際の名称をテキスト形式で記述する領域とする。
別表第四号 セクション形式
注
1 テーブル識別は、データ領域に書き込むデータがダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージの場合0x3Bを、ダウンロード・データ・ブロックメッセージの場合は0x3Cを書き込む。
2 セクションシンタクス指示は、‘1’とする。
3 セクション長は、セクション長領域より後に続くデータバイト数を書き込む領域とする。ただし、この値は、4093を超えてはならない。
4 テーブル識別拡張は、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Bの場合は別表第三号に示すトランザクション識別領域の下位16ビットと同一の値を、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Cの場合は別表第二号に示すモジュール識別領域と同一の値を書き込む領域とする。
5 バージョン番号は、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Bの場合は‘00000’を、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Cの場合は別表第二号に示すモジュールバージョン領域と同一の値を書き込む領域とする。
6 カレントネクスト指示は、‘1’とする。
7 セクション番号は、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Bの場合は‘00’を、テーブル識別領域に書き込まれる値が0x3Cの場合は別表第二号に示すブロック番号領域の下位8ビットと同一の値を書き込む領域とする。
8 最終セクション番号は、データ領域に書き込むデータが同一のダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージ又はダウンロード・データ・ブロックメッセージのセクション形式のうち、メッセージの最後のデータを書き込むセクションのセクション番号領域と同一の値を書き込む領域とする。
9 データは、ダウンロード・インフォ・インディケーションメッセージ又はダウンロード・データ・ブロックメッセージを分割した一部のデータとする。
10 CRCは、ITU―T勧告H.222.0に従うものとする。