○平成二十五年総務省告示第六十九号(超短波データ多重放送に関する送信の標準方式第三条及び第四条第一号の規定に基づくデータ信号の構成並びにスクランブルを行う範囲及びスクランブルの制御)
(平成二十五年二月二十日)
(総務省告示第六十九号)
超短波データ多重放送に関する送信の標準方式(平成二十三年総務省令第九十号)第三条及び第四条第一号の規定に基づき、平成二十三年総務省告示第三百九号(データ信号の構成並びにスクランブルを行う範囲及びスクランブルの制御を定める等の件)の全部を次のように改正する。
一 データ信号の構成
1 多重副搬送波を使用するデータ信号の伝送は、データパケットにより行うものとし、その構成は別図第一号のとおりとする。
2 垂直帰線消去期間を使用するデータ信号の伝送は、データラインにより行うものとし、その構成は別図第二号のとおりとする。
3 音声信号副搬送波を使用するデータ信号の伝送は、パケットにより行うものとし、その構成は別図第三号のとおりとする。
4 データグループは、一の論理チャネルで伝送される一又は連続した複数のデータブロックの一群のデータであり、その種別はDG構成一及びDG構成二とし、その構成は別図第四号のとおりとする。
5 データグループデータを用いて伝送される信号は、ファクシミリ信号、静止画信号、文字信号、テレソフトウェア信号、時刻信号及び複合データ信号とし、各信号の伝送の制御は、別図第五号に示す伝送制御データにより行うものとする。
6 各信号の構成等は、次のとおりとする。
(1) ファクシミリ信号
ファクシミリ信号の構成及び送出手順は、別表第一号のとおりとする。
(2) 静止画信号
静止画信号の構成及び送出手順は、別表第二号のとおりとする。
(3) 文字信号
文字信号の構成及び送出手順は、別表第三号のとおりとする。
(4) テレソフトウェア信号
テレソフトウェア信号の構成及び送出手順は、別表第四号のとおりとする。
(5) 時刻信号
時刻信号の構成及び送出手順は、別表第五号のとおりとする。
(6) 複合データ信号
複合データ信号の構成及び送出手順は、別表第六号のとおりとする。
二 スクランブルを行う範囲及びスクランブルの制御
1 スクランブルを行う範囲
(1) 多重副搬送波を使用する伝送方式の場合
スクランブルを行う範囲は、データパケットのヘッダ部、データ部の先頭より十二ビットまでの領域及び冗長ビット以外の任意の部分とする。ただし、データパケットの冗長ビットにおけるチェック符号は、スクランブル処理を行った信号に対して求めるものとする。
(2) 垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合
スクランブルを行う範囲は、データラインの同期部、データパケットの先頭より十二ビットまでの領域及び冗長ビット以外の任意の部分とする。ただし、データパケットの冗長ビットにおけるチェック符号は、スクランブル処理を行った信号に対して求めるものとする。
(3) 音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合
スクランブルを行う範囲は、データパケット部のうちパケットプリフィックスのデータグループ制御を除く各データ及び冗長ビット以外の任意の部分とする。ただし、データパケット部の冗長ビットにおけるチェック符号は、スクランブル処理を行った信号に対して求めるものとする。
2 スクランブルの制御
スクランブルの制御は、別表第七号のとおりとする。ただし、番組のデータにスクランブルを行う場合は、適用しない。
別図第一号 データパケットの構成
注
1 論理チャネル識別1(LCI1)と論理チャネル識別2(LCI2)を組み合わせてデータ多重放送の信号を伝送する論理チャネルを識別し、LCI1が同一である各論理チャネルのパケット構成は共通とする。
ただし、LCI1が配列順に“10000”のときはテレビジョン有料方式の関連情報パケット、“00000”のときは受信処理において無視することを示すダミーパケットとする。
2 スクランブル制御(SCC)は、別表第七号(スクランブル制御の構成)のとおりとする。
3 連続性指標(CI)は、1つの論理チャネルにおけるパケットデータの連続性を示すための番号であり、b25を最下位ビット、b28を最上位ビットとする4ビットの2進値で「0」~「15」を順次繰り返す。データグループ(一つの論理チャネルで伝送される一つ又は連続した複数のデータブロックの一群のデータ)の先頭で前のパケットデータのCIの値にかかわらず「0」とすることができる。
4 データグループ制御(DTC)は、データグループ先頭フラグ(TDF)及び、データグループ終端フラグ(EDF)の各1ビットから成り、パケットプリフィックスのb29をTDF、b30をEDFとする。
(1) TDFは、データグループの先頭のパケットデータを示すものであり、先頭のデータパケットのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
(2) EDFは、データグループの終端のパケットデータを示すものであり、終端のデータパケットのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
5 データブロックの176ビットは、配列順にb31~b206とする。8ビットを単位として情報データを表す場合、データブロックの22バイトは、DB1~DB22とする。データパケットにおける配列はDB1のb1~b8、DB2のb1~b8、…DB22のb1~b8の順とする。
6 冗長ビットは、次のとおりとする。
ヘッダ部は(16,5)BCH符号、データ部は(272,190)短縮化差集合巡回符号(b17~b206までの値を順次、多項式b17X271+b18X270+…+b206X82の各項の係数値とし、この多項式を生成多項式X82+X77+X76+X71+X67+X66+X56+X52+X48+X40+X36+X34+X24+X22+X18+X10+X4+1で除した剰余の多項式r81X81+r80X80+…+r0X0の各項の係数値を冗長ビットとし、順次b207~b288までの値とする。)により、誤り訂正を行うものとする。
7 別図中、“ ”で示した数は2進値、「 」で示した数は10進値とする。以下同じ。
別図第二号 データラインの構成
注
1 ビット同期符号は、配列順に“1010101010101010”とする。ただし、ビット同期符号は、データパケットにデータが含まれていない場合においても送出するものとする。
2 バイト同期符号は、配列順に“11100101”とする。ただし、バイト同期符号は、データパケットにデータが含まれていない場合においても送出するものとする。
3 論理チャネル識別2(LCI2)はデータ多重放送の信号を伝送する論理チャネルを識別する。ただし、b25~b30をそれぞれB1~B6としたときに、LCI2の構成は、配列順に次のとおりとする。
LCI2 | B1 | B2 | B3 | B4 | B5 | B6 | LCI2 | B1 | B2 | B3 | B4 | B5 | B6 |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 16 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 17 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 18 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 19 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 |
5 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 20 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 |
6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 21 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 |
7 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 22 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
8 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 23 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
9 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 24 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
10 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 25 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 |
11 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 26 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
12 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 27 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
13 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 28 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 |
14 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 29 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 |
15 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 30 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 |
時刻信号 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 伝送制御データ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
4 スクランブル制御(SCC)は、別表第七号(スクランブル制御の構成)のとおりとする。
5 連続性指標(CI)は、1つの論理チャネルにおけるパケットデータの連続性を示すための番号であり、b33を最下位ビット、b36を最上位ビットとする4ビットの2進値で「0」~「15」を順次繰り返す。データグループの先頭で前のパケットデータのCIの値にかかわらず「0」とすることができる。
6 データグループ制御(DTC)は、データグループ先頭フラグ(TDF)及び、データグループ終端フラグ(EDF)の各1ビットから成り、パケットプリフィックスのb37をTDF、b38をEDFとする。
(1) TDFは、データグループの先頭のパケットデータを示すものであり、先頭のデータパケットのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
(2) EDFは、データグループの終端のパケットデータを示すものであり、終端のデータパケットのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
7 運用信号を送出する場合は、LCI2は、配列順に“111100”、SCCは、“01”とする。
8 データブロックの176ビットは、配列順にb39~b214とする。8ビットを単位として情報データを表す場合、データブロックの22バイトは、DB1~DB22とする。データパケットにおける配列はDB1のb1~b8、DB2のb1~b8、…DB22のb1~b8の順とする。
9 冗長ビットは、次のとおりとする。
パケットデータは、(272,190)短縮化差集合巡回符号(b25~b214までの値を順次、多項式b25X271+b26X270+…+b214X82の各項の係数値とし、この多項式を生成多項式X82+X77+X76+X71+X67+X66+X56+X52+X48+X40+X36+X34+X24+X22+X18+X10+X4+1で除した剰余の多項式r81X81+r80X80+…+r0X0の各項の係数値を冗長ビットとし、順次b215~b296までの値とする。)により、誤り訂正を行うものとする。
別図第三号 パケットの構成
注
1 モードコントロール部の16ビットのうち、最初の5ビットを情報ビットととし、次のとおり割り当てる。
区分 | b1 | b2 | b3 | b4 | b5 |
バッテリーセーブ用1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
バッテリーセーブ用2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 |
データ放送(一般) | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 |
データ放送(有料) | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
無番組 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2 論理チャネル識別(LCI2)はデータ多重放送の信号を伝送する論理チャネルを識別する。ただし、b17~b22をそれぞれB1~B6としたときに、LCI2の構成は、配列順に次のとおりとする。
LCI2 | B1 | B2 | B3 | B4 | B5 | B6 | LCI2 | B1 | B2 | B3 | B4 | B5 | B6 |
1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 16 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 17 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 |
3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 18 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 |
4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 19 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 |
5 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 20 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 |
6 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 21 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 |
7 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 22 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 |
8 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 23 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 |
9 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 24 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
10 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1 | 25 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 |
11 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 26 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 |
12 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 27 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
13 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 28 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 |
14 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 29 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 |
15 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 30 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 |
時刻信号 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | TCD | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
3 スクランブル制御(SCC)は、別表第七号(スクランブル制御の構成)のとおりとする。
4 連続性指標(CI)は、1つの論理チャネルにおけるパケットデータの連続性を示すための番号であり、b9を最下位ビット、b12を最上位ビットとする4ビットの2進値で「0」~「15」を順次繰り返す。データグループの先頭で前のパケットデータのCIの値にかかわらず「0」とすることができる。
5 データグループ制御(DTC)は、データグループ先頭フラグ(TDF)及びデータグループ終端フラグ(EDF)の各1ビットから成り、パケットプリフィックスのb13をTDF、b14をEDFとする。
(1) TDFは、データグループの先頭のパケットデータを示すものであり、先頭のパケットデータのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
(2) EDFは、データグループの終端のパケットデータを示すものであり、終端のパケットデータのときに“1”とし、その他のパケットデータのときに“0”とする。
6 運用信号を送出する場合は、LCI2は、配列順に“111100”、SCCは、“01”とする。
7 データブロックの176ビットは、配列順にb1~b176とする。8ビットを単位として情報データを表す場合、データブロックの22バイトは、DB1~DB22とする。パケットデータにおける配列はDB1のb1~b8、DB2のb1~b8、…、DB22のb1~b8の順とする。
8 冗長ビットは、次のとおりとする。
(1) モードコントロール部の誤り訂正に用いる符号は、(16,5)BCH符号とする。16ビットの符号を先頭から配列順にb1~b16とし、情報ビットは、b1からb5までの5ビット、チェック符号ビットはb6からb16までの11ビットとする。
b1からb5までの情報ビットの値を順次、多項式a1X14+a2X13+…+a5X10の上位桁から各項の係数とし、この多項式を生成多項式G(X)で除した剰余の多項式a6X9+a7X8+…+a15X0の各項の係数値をチェック符号ビットとし、順次b6からb15までの値とする。
さらに、b16はb1~b16が偶数パリティとなるように定める。
生成多項式G(X)は次式とする。
G(X)=X10+X8+X5+X4+X2+X+1
(2) データパケット部の誤り訂正に用いる符号は、多数決論理回路による複合が可能な(272,190)短縮化差集合巡回符号とする。
データパケット部の272ビットを、パケットプリフィックスb1~b14の14ビット、データブロックb15~b190の176ビット及びチェック符号b191~b272の82ビットとする。
b1からb190までの情報ビットの値を順次、多項式b1X271+b2X270+…+b190X82の上位桁からの各項の係数値とし、この多項式を生成多項式G(X)=X82+X77+X76+X71+X67+X66+X56+X52+X48+X40+X36+X34+X24+X22+X18+X10+X4+1で除した剰余の多項式r81X81+r80X80+…+r0X0の各項の係数値を冗長ビットとして、上位桁から順次b191からb272までの値とする。
別図第四号 DG構成1及びDG構成2の構成
1 DG構成1
データグループヘッダ DGH | データグループデータ DGD | 冗長ビット CRC |
注
1 データグループは、8ビットを単位として先頭からGB1、GB2、GB3…で表す。各GBのb1~b8はDBのb1~b8に各々対応する。
2 データグループヘッダ(DGH)は、データグループ識別1(DGI1)、データグループ連送(DGR)、データグループリンク(DGL)、データグループ連続番号(DGC)及びデータグループサイズ(DGS)から成り、データブロックの先頭のGB1~GB5の5バイトとする。データグループヘッダの構成を以下に示す。
(1) DGI1は、GB1のb8~b5の4ビットから成り、データグループの種別を2進値で示す。
(2) DGRは、GB1のb4~b1の4ビットから成り、同一内容のデータグループを連続して送出する(連送)場合に連送するごとに1を加算して連送回数を2進値で示す。
連送を行わない場合を「0」とし、連送する場合の初期値を「1」とする。
(3) DGLは、GB2のb8の1ビットから成り、同一の論理チャネルの同一のDGI1において続いて送出する内容の異なるデータグループとの連結の状態を示す。次のデータグループと連結がある場合を「1」、連結がない場合を「0」とする。
(4) DGCは、GB2のb7~b1の7ビットから成り、連結する内容の異なるデータグループの順序を示す連続番号とする。
データグループが1つの場合を含み最初のデータグループのDGCを「0」とし、最大値を「127」とする。
(5) DGSは、GB3、GB4及びGB5の24ビットから成り、データグループデータのバイト数を「1」~「16777215」の範囲内で2進値により示す。
3 データグループデータ(DGD)は、データグループとして伝送される情報の符号化されたデータであり、DGDの先頭から8ビット(1バイト)を単位として配列順にDD1、DD2、DD3…とする。各DDのb1~b8はGBのb1~b8に各々対応する。
4 冗長ビット(CRC)は、16ビットのサイクリック・リダンダンシー・チェック符号とし、その生成多項式は次式とする。
G(X)=X16+X12+X5+1
誤り検出符号は、データグループのデータを生成多項式で除した剰余の多項式に基づく16ビットのCRC符号とする。符号化区間はデータグループヘッダの先頭からデータグループデータの終端までとする。
CRC符号の生成は、誤り検出の符号化区間の情報ビット数を(n-16)とする場合、情報ビットの値をCn-1Xn-1+Cn-2Xn-2+…+C16X16の各項の係数値とし、これを生成多項式G(X)=X16+X12+X5+1で除した剰余の多項式であるs15X15+s14X14+…+s0X0の各項の係数値をCRC符号とし、上位桁から順にデータグループデータに続いて順次配列する。
5 データグループの伝送においては、同一の論理チャネルにおいて、1つのデータグループに属するパケットデータは連続して伝送し、他のパケットデータの割込み伝送は行わないこととする。
2 DG構成2
データグループヘッダ DGH | データグループデータ DGD | 冗長ビット CRC |
注
1 データグループは、8ビットを単位として先頭からGB1、GB2、GB3…で表す。各GBのb1~b8はDBのb1~b8に各々対応する。
2 データグループヘッダ(DGH)は、データグループ識別2(DGI2)及びデータグループ更新(DGN)から成り、データグループのGB1の1バイトを使用する。
以下にデータグループヘッダの構成を示す。
(1) DGI2は、GB1のb8~b2の7ビットから成り、データグループの種別を2進値対応で示す。
(2) DGNは、GB1のb1の1ビットから成り、同一のDGI2において、データの内容を更新する場合“1”とし、同一内容を連送する場合“0”とする。
3 データグループデータ(DGD)は、DG構成1の注3と同一とする。
4 冗長ビット(CRC)は、DG構成1の注4と同一とする。ただし、パケットに配列したデータグループデータ及びCRCが最終データブロックを全て満たさない場合は、データブロックの残りの領域は全て“0”とする。
5 データグループの伝送においては、同一の論理チャネルにおいて、1つのデータグループに属するパケットデータは連続して伝送し、他のパケットデータの割込み伝送は行わないこととする。
別図第五号 伝送制御データの構成
注
1 伝送制御データ(TCD)は、番組の識別及び番組を構成する信号を伝送する論理チャネルの指定等を行う制御データである。
2 伝送制御データは、伝送路識別、放送事業者識別、番組識別、符号化方式、パケット構成、データグループ構成及び論理チャネルの指定から成る。
放送事業者識別以降の符号は、この伝送制御データが扱う基幹放送事業者又は基幹放送局提供事業者(以下「放送事業者」という。)の数(v)に応じた組の符号が続き、番組識別以降の符号は、その放送事業者の送出する番組数(p)に応じた組の符号が続き、符号化方式、パケット構成、データグループ構成及び論理チャネルを指定する符号は、その番組で使用する符号化方式の数(m)の組の符号となる。
3 伝送制御データ符号構成(TDS)は、DD1の上位2ビット(b8及びb7)から成り、「0」は以下に規定する伝送制御データの構成を指定し、他は未定義とする。
4 放送局識別(ST)は、データを超短波放送の多重フレーム行列のフレーム(6行2,048列の行列として構成される12,288ビットの符号系列をいう。)を識別するものであり、TCDのDD1のb4~b1及びDD2の12ビットの2進値でフレームを指定する。
5 放送チャネル(CH)は、放送チャネルを識別するものであり、TCDのDD3及びDD4のb8及びb7の10ビットから成る。
6 放送事業者(PV)は、放送事業者を識別するものであり、放送事業者識別の先頭の2バイトの2進値で指定する。
7 番組数(NP)は、PVで指定される放送事業者が当該TCDにより伝送制御を行う番組数を示すものであり、PVに続く1バイトの2進値で「1」~「255」の範囲でpを指定する。
8 サービス番号(SV)は、データ多重放送のサービスの種類を識別するものであり、番組識別の先頭の1バイトの2進値で指定する。
9 番組番号(PR)は、番組を識別する番号であり、SVに続く2バイトの2進値で、「0」~「65279」の範囲で番組を識別する。
10 使用方式数(NM)は、PRで指定される番組を構成する符号化方式の数(m)を示す。PRに続く1バイトの2進値で「1」~「255」の範囲でmを指定する。
11 符号化方式(MI)は、画像、音声及びデータ等を構成する信号の符号化方式を示し、1バイトで符号化方式を指定する。なお、以下で規定しないものは、未定義とする。
符号化方式(MI) | |||||||||
b8 | b7 | b6 | b5 | b4 | b3 | b2 | b1 | ||
特殊用途 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | データ多重放送関連情報 |
0 | 0 | 1 | 0 | 本体放送の関連情報をデータ多重放送の関連情報として使用(注1) | |||||
0 | 0 | 1 | 1 | 時刻信号 | |||||
文字 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
ファクシミリ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
静止画 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 標準静止画 |
本体放送(注1) | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 超短波放送 |
テレソフトウェア | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
複合データ (データクラスタデータ(注2)) | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 複合データ(データクラスタデータ(注2)) |
複合データ (データセグメントデータ(注3)) | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 字幕 |
0 | 0 | 0 | 1 | テレミュージック |
(注1) MIのb8~b1が“00000010”、“01110000 ”及び“01110001 ”の場合、伝送制御データの中のLCD1、LCD2及びDSを次のとおりとする。
ア MIが“00000010”の場合、LCD1=“00001”(b5~b1)、LCD2=“000000”(b6~b1)、DS=“000”とする。
イ MIが“01110000”及び“01110001”の場合、データ多重放送の番組を構成するデータを本体放送の関連情報で伝送していることの有無を示す。
LCD1=“00001”(b5~b1):有
LCD1=“00000”(b5~b1):無
(ア) LCD2のb6~b1で番組を構成する影像・音声の有無(1:有、0:無)を示す。
b6:“0”
b5:“0”
b4:音声第4チャネル
b3:音声第3チャネル
b2:音声第2チャネル
b1:音声第1チャネル
(イ) DS=“000”とする。
(注2) 蓄積して処理するためのデータをいう。以下同じ。
(注3) 実時間で処理するためのデータをいう。以下同じ。
12 論理チャネル指定1(LCD1)は、MIに続くバイトのb5~b1の5ビットで指定するものとし、次のとおりとする。
(1) 多重副搬送波を使用する伝送方式の場合
注11の(注1)の場合を除き、信号を伝送する論理チャネルのLCI1の値を指定する。
(2) 垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合
注11の(注1)の場合を除き、伝送ラインを指定する値とする。
(3) 音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合
注11の(注1)の場合を除き、データ信号副搬送波を指定する値とする。
13 論理チャネル指定2(LCD2)は、注11の(注1)の場合を除き、伝送する論理チャネルのLCI2の値を指定する。LCD1を含むバイトに続くバイトのb6~b1の6ビットで指定する。
14 データ構成(DS)は、注11の(注1)の場合を除き、LCD1及びLCD2で指定する論理チャネルのパケットデータ及びデータグループのデータ構成を示す。DSはMIに続くバイトのb8~b6の3ビットとする。パケットデータの構成をb8により「0」で指定し、その他を未定義とする。データグループ構成をb7及びb6の2進値により指定し、DG構成1を「1」、DG構成2を「2」、その他を未定義とする。
15 TCDの第1バイトのb6及びb5の2ビット、TCDの第4バイトのb6~b1の6ビット及びLCD2を含むバイトのb8及びb7の2ビットを未定義(NA)とする。
16 TCDは、DG構成1のデータグループで伝送するものとし、次のとおりとする。
(1) 多重副搬送波を使用する伝送方式の場合
LCI1を2進値で「2」、LCI2を「1」とする論理チャネルで伝送する。データグループでは、DGI1を「0」とし、TCDはDGDのDD1から配列する。
(2) 垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合又は音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合
LCI2を2進値で「1」とする論理チャネルで伝送する。データグループでは、DGI1を「0」とし、TCDはDGDのDD1から配列する。
17 1つのTCDは、次のTCDが有効となるまで、当該データチャネルで伝送する全ての番組の伝送を制御する。
18 TCDの送出は、次のとおりとする。
(1) 多重副搬送波を使用する伝送方式の場合
当該番組のデータが送出されるマスターフレーム(連続する4のスーパーフレームから成る符号系列をいう。)の先頭より少なくとも1マスターフレーム周期前に送出を完了することとする。ただし、送信した伝送制御データは、次の次のマスターフレームの先頭から有効とする。
(2) 垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合
当該番組のデータが送出されるフィールドより少なくとも1フィールド周期前に送出を完了することとする。ただし、送信した伝送制御データは、次の次のフィールドから有効とする。
(3) 音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合
当該番組のデータが送出されるデータ信号のフレームより1フレーム周期前までに送出を完了することとする。
別表第一号 ファクシミリ信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 | |||||
1 データグループの種別 | DG構成1又はDG構成2とする。 | |||||
2 番組の送出 | 一の番組は、1以上のページから成り、各ページは番組選択データ、画像データ及び終了制御データから成り、各々データグループにより、この順に送出する。 番組選択データ及び終了制御データは、一のデータパケットで完結する一のデータグループで伝送する。 | |||||
3 信号伝送 | ファクシミリ信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、次の論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。 | |||||
LCI1 | LCI2 | |||||
“0 0 0 0 0” | ||||||
“0 0 0 1 0” | “0 0 0 0 0 1” | |||||
“0 0 0 1 0” | “0 0 0 0 1 0” | |||||
“1 0 0 0 0” | ||||||
4 データの構成 | (1) DG構成1の場合、各データの構成は、次のとおりとする。 ① 番組選択データ データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別1(DGI1) 「0」とする。 (イ) データグループ連送(DGR) 連送する場合は「1」から連番とし、連送しない場合は「0」とする。 (ウ) データグループリンク(DGL) 「0」とする。 (エ) データグループ連続番号(DGC) 「0」とする。 (オ) データグループサイズ(DGS) 「15」とする。 ② 画像データ 1ページ分の画像データを1以上のデータグループで伝送することとする。各データグループをN個のパケットで伝送する場合、各パケットのデータブロックの構成は、次のとおりとする。 ア 第1パケット 第1パケットのデータブロックは、データグループヘッダ(40ビット)と、続く136ビットの“0”で構成する。 データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別1(DGI1) 「1」とする。 (イ) データグループ連送(DGR) 連送する場合は「1」から連番とし、連送しない場合は「0」とする。 (ウ) データグループリンク(DGL) 1ページ分の画像データを複数のデータグループで伝送する場合を「1」とし、1のデータグループで伝送する場合は「0」とする。 (エ) データグループ連続番号(DGC) データグループが1の場合を含み最初のデータグループのDGCを「0」とし、1ページ分の画像データを複数のデータグループで伝送する場合は次のデータグループ以降のDGCを1ずつ加算する。 (オ) データグループサイズ(DGS) データグループデータのバイト数を示すものであり、「22×(N-1)+15」とする。 イ 第2パケット~第(N-1)パケット 第2パケット~第(N-1)パケットのデータブロックは、一次元符号化方式又は二次元符号化方式により符号化した画像のデータ(各176ビット)とし、第(N-1)パケットの残余のビットは全て“0”とする。 ウ 第Nパケット 第Nパケットのデータブロックは、次のとおりとする。 | |||||
空白符号(全てのビットを“0”) (160ビット) | 冗長ビット (16ビット) | |||||
注 冗長ビットは、サイクリック・リダンダンシー・チェック符号とし、その生成多項式は、別図第四号(DG構成1及びDG構成2の構成)の1の注4と同じとする。 ③ 終了制御データ データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別1(DGI1) 「2」とする。 (イ) データグループ連送(DGR) 連送する場合は「1」から連番とし、連送しない場合は「0」とする。 (ウ) データグループリンク(DGL) 「0」とする。 (エ) データグループ連続番号(DGC) 「0」とする。 (オ) データグループサイズ(DGS) 「15」とする。 (2) DG構成2の場合、各データの構成は、次のとおりとする。 ① 番組選択データ データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別2(DGI2) 「0」とする。 (イ) データグループ更新(DGN) 連送する場合は「0」とし、連送しない場合は「1」とする。 ② 画像データ 1ページ分の画像データを1のデータグループで伝送することとする。データグループのN個のパケットで伝送する場合、各パケットのデータブロックの構成は、次のとおりとする。 ア 第1パケット 第1パケットのデータブロックは、データグループヘッダ(8ビット)と、続く168ビットの“0”で構成する。 データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別2(DGI2) 「1」とする。 (イ) データグループ更新(DGN) 連送する場合は「0」とし、連送しない場合は「1」とする。 イ 第2パケット~第Nパケット DG構成1の場合の第2パケット~第Nパケットのデータブロックの構成と同一とする。 ③ 終了制御データ データグループヘッダは、次のとおりとする。 (ア) データグループ識別2(DGI2) 「2」とする。 (イ) データグループ更新(DGN) 連送する場合は「0」とし、連送しない場合は「1」とする。 |
別表第二号 静止画信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 |
1 データグループの種別 | DG構成1又はDG構成2とする。 |
2 信号の伝送 | 静止画信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別表第一号第3項の表に示す論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。 |
3 データの構成 | 1以上のデータグループで伝送される静止画のデータは、画像属性、書込制御、表示制御、画像及び縮小画像の全てのユニット又は一部のユニットから成り、各々のユニットはユニット識別、データ長及びユニットデータから成る。 (1) ユニット識別 ユニット識別は、1バイトとし、別記に示すとおりとする。 (2) データ長 データ長は、ユニットデータの長さ(バイト数)を2進値で指定する。ユニットデータの長さが1~254バイトの範囲ではデータ長は1バイトとする。 255~16777215バイトの範囲ではデータ長は4バイトとし、最初の1バイトの値は「255」として、続く3バイトの2進値でユニットデータの長さを示す。 |
別記 ユニット識別
ユニット名称 | ユニット識別 | ユニットデータの内容 |
画像属性 | 「129」 | 静止画像に関する属性及び静止画を識別する番号 |
書込制御 | 「130」 | 静止画のデータの書込みにおける制御データ |
表示制御 | 「131」 | 静止画を表示する際の制御データ |
画像 | 「132」 | 静止画を圧縮符号化したデータ |
縮小画像 | 「133」 | 縮小した画像を圧縮符号化したデータ |
別表第三号 文字信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 | |||
1 データグループの種別 | DG構成1又はDG構成2とする。 | |||
2 信号の伝送 | 文字信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別表第一号第3項の表に示す論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。 | |||
3 データの構成 | 1以上のデータグループで伝送される文字のデータは、提示制御又は提示制御及び提示データから成る。提示制御は提示全体を制御するデータであり、提示データは文字(文字、図形及びそれに関連する情報を含む。)を提示するデータである。 | |||
提示制御 | 提示データ | |||
(1) 提示制御 提示制御のデータはデータヘッドから成るものとし、その構成は、次のとおりとする。 ア 情報分離符号は、列番号/行番号の表現方法(列番号を上位4ビット、行番号を下位4ビットとする。以下、別表及び別記において同じ。)において01/14とする。 イ 提示制御のデータヘッドパラメータは、02/1とする。 ウ データヘッドデータ長は、「9」とする。 (2) 提示データ 提示データは、1以上のデータユニットから成る。データユニットの構成は、次のとおりとする。 ア PBは、データユニット内のバイトを示し、送出順にPB1、PB2、PB3、……とする。 イ データユニットの分離符号は、01/15とする。 ウ データユニットパラメータの構成は、別記のとおりとする。 エ データユニットリンクフラグは、次のデータユニットが継続データユニットである場合は“1”とし、その他の場合は“0”とする。 オ データユニットデータ長はPB3のb7からb1を上位バイト、PB4を下位バイトとする2進値により、データユニットのバイト数を示すものとし、最大32,767バイトとする。 カ データユニットデータにおいて、本文の文字符号(文字、図形及びそれに関連する情報を含む。)を送出するものとする。 |
別記 データユニットパラメータの構成
データユニットパラメータの値 | 内容 | 機能 |
02/0 | 本文 | 文字データを送出する。 |
03/11 | 継続 | 先行して送出したデータユニットと同一のデータが継続する場合に継続データを同一の符号体系により送出する。 |
03/14 | ダミー | 番組データの運用上必要な場合にダミーデータを送出する。 |
別表第四号 テレソフトウェア信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 |
1 データグループの種別 | DG構成1又はDG構成2とする。 |
2 信号の伝送 | テレソフトウェア信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別表第一号第3項の表に示す論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。 |
3 データの構成 | 一のテレソフトウェアのデータは、一以上のデータグループデータで伝送することとし、ファイルの選択のためのファイルヘッダ及びファイルデータから構成する。 |
別表第五号 時刻信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 |
1 データグループの種別 | DG構成2とする。 |
2 信号の伝送 | 時刻信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合、LCI1が“00010”、とLCI2が“000010”の論理チャネルで伝送するものとし、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合又は音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合、LCI2が“000010”の論理チャネルで伝送するものとする。 |
3 データの構成 | |
(1) データグループ識別2 | データグループヘッダのデータグループ識別2(DGI2)は、2進値で「0」とする。 |
(2) データグループデータ構成 | データグループデータのデータ構成は、別記のとおりとする。 |
4 時計較正による時計の較正位置等 | (1) 多重副搬送波を使用する伝送方式の場合 ア 時計較正は、その時刻信号の伝送に使用するパケットの伝送時のマスターフレームの次の次のマスターフレームの先頭における較正値を示す。 イ 較正に使用するマスターフレームの先頭は、データ放送受信機のビットストリームの入力信号において規定されるものとする。 (2) 垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合 時計較正は、その時刻信号の伝送に使用するパケットの伝送時のフィールドの次の次のフィールドの先頭における較正値を示す。 (3) 音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合 時計較正は、その時刻信号の伝送に使用されたパケットが重畳されてきたデータ信号のフレームの次の次の先頭における較正値を示す。 |
別記 データグループデータの構成
注
1 修正ユリウス日(MJD)
MJDはDD1~DD3の3バイトとし、2進値で修正ユリウス日を示す。
2 協定世界時(UTC)
UTCは世界時(Uh)、世界分(Um)、世界秒(Us)より成る。
(1) UhはDD4の1バイトとし、2進値で協定世界時の時間を表すこととする。
(2) UmはDD5の1バイトとし、2進値で協定世界時の分を表すこととする。
(3) UsはDD6の1バイトとし、2進値で協定世界時の秒を表すこととする。
3 時差(TO)
TOはDD7の1バイトとし、2進値で協定世界時と日本標準時の間の時差を表すものであり、「18」とする。
4 時計較正(CR)
時計較正は、提示時間の制御を行う時計を較正するデータとし、日本標準時を用いて表す。
時計較正は、日本年(JY)、日本月(JM)、日本日(JD)、日本週(JW)、日本時(Jh)、日本分(Jm)、日本秒(Js)、日本ミリ秒(Jms)より成る。
(1) JYはDD8、DD9の2バイトとし、2進値で日本標準時の年(西暦)を表すこととする。
(2) JMはDD10の1バイトとし、2進値で日本標準時の月を表すこととする。
(3) JDはDD11の1バイトとし、2進値で日本標準時の日を表すこととする。
(4) JWはDD12の1バイトとし、2進値で日本標準時の週を表すこととする。
月曜を「1」、火曜を「2」、水曜を「3」、木曜を「4」、金曜を「5」、土曜を「6」、日曜を「7」とする。
(5) JhはDD13の1バイトとし、2進値で日本標準時の時を表すこととする。
(6) JmはDD14の1バイトとし、2進値で日本標準時の分を表すこととする。
(7) JsはDD15の1バイトとし、2進値で日本標準時の秒を表すこととする。
(8) JmsはDD16、DD17の2バイトとし、2進値で日本標準時のミリ秒を表すこととする。
5 うるう秒予告(LS)
LSは1分毎に現在の分の終了と次の分の開始の間におけるうるう秒の有無を予告し、以下の2進値とする。
うるう秒なしを「0」、+1うるう秒を「1」、-1うるう秒を「255」とする。
6 予備(NA)
NAはDD19の1バイトとし、予備とする。
別表第六号 複合データ信号の構成及び送出手順
項目 | 内容 |
1 データグループの種別 | DG構成1又はDG構成2とする。 |
2 信号の伝送 | 複合データ信号は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別表第一号第3項の表に示す論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。 |
3 データの構成 | (1) DG構成1の場合、データグループデータの構成は、次のとおりとする。ただし、1のデータグループデータは、1のデータヘッダとそれに続く0、1又は複数のデータユニットにより構成されるものとする。また、1のデータグループデータにおいて、データクラスタデータをデータユニットデータとするデータユニットとデータセグメントデータをデータユニットデータとするデータユニットは、同時に存在させてはならないものとする。 ア データヘッダの構成は、次のとおりとする。 (ア) 情報分離符号は、01/14とする。 (イ) データヘッダパラメータは、2バイト以上の可変長バイトとし、10/0~15/15の範囲の符号を中間符号、02/0~07/15の範囲の符号をパラメータが終了する場合の終端符号とする。ただし、データヘッダパラメータの最初の1バイトの値は、別記第一のとおりとする。 (ウ) データ長の構成は、別記第二のとおりとする。 イ データユニットの構成は、次のとおりとする。 (ア) PBは、データユニット内のバイトを示し、送出順にPB1、PB2、PB3、…とする。 (イ) データユニット分離符号は、01/15とする。 (ウ) データユニットパラメータは、2バイト以上の可変長バイトとし、10/0~15/15の範囲の符号を中間符号、02/0~07/15の範囲の符号をパラメータが終了する場合の終端符号とする。ただし、データユニットパラメータの最初の1バイトの値は、別記第三のとおりとする。 (エ) データユニットリンクフラグは、次のデータユニットが継続データユニットである場合は“1”とし、その他の場合は“0”とする。 (オ) データ長の構成は、別記第四のとおりとする。 (カ) データユニットデータにおいて、複合データ信号のデータを送出する。 (2) DG構成2の場合、データグループデータはデータユニットデータのみから成り、その構成は、次のとおりとする。 ア PBは、データユニット内のバイトを示し、送出順にPB1、PB2、PB3、…とする。 イ データユニットデータにおいて、複合データ信号のデータを送出する。 |
別記第一 データヘッダパラメータの最初の1バイトの値
最初の1バイトの値 | 内容 | 機能 |
10/0 | 番組 | 番組の識別番号等を送出する。 |
10/1 | ページ | ページの識別番号等を送出する。 |
10/2 | 番組索引 | 番組索引の識別番号等を送出する。 |
10/3 | 継続 | 先行して送出したデータに継続するデータの識別番号等を送出する。 |
10/4 | 実時間番組 (データクラスタ) | 実時間番組(データクラスタ)データの識別番号等を送出する。 |
10/8 | リンク | リンク情報の識別番号等を送出する。 |
10/9 | 番組共通マクロ | 番組共通マクロの識別信号等を送出する。 |
10/12 | 実時間番組 (データセグメント) | 実時間番組(データセグメント)データの識別番号等を送出する。 |
10/15 | 運用信号 | 運用信号の識別信号等を送出する。 |
注 リンク情報とは、受信者の操作入力等に基づく指示と、それに対応した受信機の受信動作との関連を示すための情報をいう。
別記第二 データ長(データヘッダデータ長)の構成
1 データヘッダデータ長が65,534バイト以下のとき
注
1 nは、データヘッダパラメータのバイト数とする。
2 データヘッダデータ長は、DD(n+2)を上位バイト、DD(n+3)を下位バイトとする2進数により、データヘッダのバイト数を示すものとする。
2 データヘッダデータ長が65,535バイト以上のとき
注
1 nは、データヘッダパラメータのバイト数とする。
2 DD(n+2)及びDD(n+3)は、ともに、“11111111”とする。
3 データヘッダデータ長の長さは、2進数で表したものとする。
4 データヘッダデータ長は、DD(n+5)を最上位バイトとする2進数により、データヘッダのバイト数を示すものとする。
別記第三 データヘッダパラメータの最初の1バイトの値
最初の1バイトの値 | 内容 | 機能 |
10/0 | 本文 | 本文を表示する領域における文字データ及びモザイク図形データを送出する。 |
10/1 | 同期文 | 同期文を送出する。 |
10/4 | ヘッダ文 | ヘッダ文を表示する領域における文字データ及びモザイク図形データを送出する。 |
10/5 | 発音情報 | 発音情報を送出する。 |
10/8 | ジオメトリック | ジオメトリック図形データを送出する。 |
10/9 | 番組共通マクロ | 番組共通マクロ定義を読み出す。 |
10/12 | 付加音 | 付加音データを送出する。 |
11/0 | 1バイトDRCS | 1バイトDRCS図形データを送出する。 |
11/1 | 2バイトDRCS | 2バイトDRCS図形データを送出する。 |
11/4 | カラーマップ | カラーマップデータを送出する。 |
11/5 | 応答リンク | 応答リンク(固定的な符号化方式)情報を送出する。 |
11/7 | ハイパーリンク | ハイパーリンク情報(汎用的な符号化方式)を送出する。 |
11/8 | 1層フォトグラフィック | 1層フォトグラフィック図形データを送出する。 |
11/11 | 継続 | 先行して送出したデータユニットと同一の継続するデータユニットを送出する。 |
11/13 | 番組索引 | 番組索引データを送出する。 |
11/14 | ダミー | ダミーデータを送出する。 |
11/15 | ネットワーク運用 | 放送局の運用上必要な場合送出する。 |
12/0 | データセグメントデータ | データセグメントデータを送出する。 |
12/8 | 提示管理 | 提示管理情報を送出する。 |
13/0 | テレソフトウェア | テレソフトウェア信号を送出する。 |
13/8 | 静止画 | 静止画信号を送出する。 |
注
1 モザイク図形とは、モザイク素片に対応する符号の組合せで表示する図形をいう。
2 ジオメトリック図形とは、点、直線、円弧等を指定する図形記述命令の組合せで示す図形をいう。
3 DRCS図形とは、あらかじめ送出したパターンデータに対応する符号の組合せで表示する図形をいう。
4 1層フォトグラフィック図形とは、1層のパターンデータで表示する図形をいう。
別記第四 データ長(データユニットデータ長)の構成
1 データユニットデータ長が32,766バイト以下のとき
注
1 nは、データユニットパラメータのバイト数とする。
2 データユニットデータ長は、PB(n+2)のb7~b1を上位バイト、PB(n+3)のb8~b1を下位バイトとする2進数により、データユニットのバイト数を示すものとする。
2 データユニットデータ長が32,767バイト以上のとき
注
1 nは、データユニットパラメータのバイト数とする。
2 PB(n+2)のb7~b1は、“1111111”とし、PB(n+3)は、“11111111”とする。
3 データユニットデータ長の長さは、2進数で表したものとする。
4 データユニットデータ長は、PB(n+5)を最上位バイトとする2進数により、データヘッダのバイト数を示すものとする。
別表第七号 スクランブル制御の構成
項目 | 内容 |
1 スクランブル制御の構成 | スクランブル制御(SCC)は、スクランブル識別フラグ(SCF)及び鍵更新タイミングフラグ(SCT)から成る。 |
2 スクランブル識別フラグ及び鍵更新タイミングフラグの構成 | (1) スクランブル識別フラグ(SCF) スクランブル識別フラグは、スクランブルを行ったパケットデータの送出時には“1”とし、スクランブルを行わないパケットデータの送出時には“0”とする。 (2) 鍵更新タイミングフラグ(SCT) 鍵更新タイミングフラグは、スクランブルに使用する鍵を当該パケットで新たに更新する時に“1”とし、前パケットと同じ鍵を使用する時は“0”とする。 |
注
1 スクランブルに関する関連情報を伝送制御データに従い論理チャネルを用いて伝送する場合は、次のいずれか、又は併用することができる。
(1) 伝送制御データにおいて、MIを「1」として指定する論理チャネル。
(2) 伝送制御データにおいて、SVを「1」、PRを「65280」、MIを「1」として指定する論理チャネル。
2 関連情報は、多重副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別表第一号第3項の表に示す論理チャネル(LCI1とLCI2の組合せ)以外の任意の論理チャネルで伝送し、垂直帰線消去期間を使用する伝送方式の場合は、別図第二号注3の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送し、音声信号副搬送波を使用する伝送方式の場合は、別図第三号注2の表の1から30までのうちの任意の論理チャネルで伝送する。