○電波法第二十七条の十二第一項の規定に基づく一・七GHz帯又は二GHz帯の周波数を使用する特定基地局の開設に関する指針
(平成十七年八月十一日)
(総務省告示第八百八十三号)
電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第二十七条の十二第一項の規定に基づき、一・七GHz帯又は二GHz帯の周波数を使用する特定基地局の開設に関する指針を次のように定める。
一 開設指針の対象とする特定基地局の範囲に関する事項
この開設指針の対象とする特定基地局の範囲は、国際電気通信連合無線通信部門の勧告M.1457に規定する第三世代移動通信システム(以下単に「第三世代移動通信システム」という。)の無線局であって、周波数分割複信方式を用いる無線設備を使用する基地局及び陸上移動中継局のうち、次項に定める周波数を使用するものとする。
二 周波数割当計画に示される割り当てることが可能である周波数のうち当該特定基地局に使用させることとする周波数及びその周波数の使用に関する事項
1 当該特定基地局に使用させることとする周波数は、一、八五四・九MHzを超え一、八七九・九MHz以下の帯域の周波数とする。
2 前号に規定する周波数を当該特定基地局に使用することができる区域は、次に掲げる区域とする。
(一) 一、八五四・九MHzを超え一、八五九・九MHz以下の帯域の周波数(以下「一・七GHz帯全国バンド」という。)にあっては、全国の区域。
(二) 一、八五九・九MHzを超え一、八七九・九MHz以下の帯域の周波数(以下「一・七GHz帯東名阪バンド」という。)にあっては、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県(尾鷲市、熊野市及び南牟婁郡を除く。)、滋賀県、京都府(福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、京丹後市、北桑田郡、船井郡、天田郡、加佐郡及び与謝郡を除く。)、大阪府、兵庫県(豊岡市、養父市、朝来市、宍粟市、丹波市、篠山市、西脇市、多可郡、神崎郡、飾磨郡夢前町、宍粟郡、揖保郡新宮町、佐用郡、赤穂郡及び美方郡を除く。)、奈良県(吉野郡十津川村及び下北山村を除く。)及び和歌山県(御坊市、田辺市、新宮市、日高郡、西牟婁郡及び東牟婁郡を除く。)の区域(行政区画に変更があった場合においても、当該区域は、なお従前の区域による。)。
三 当該特定基地局の配置及び開設時期に関する事項
1 当該特定基地局のうち少なくとも一の特定基地局について、開設計画の認定の日から二年以内に運用を開始しなければならない。
2 一・七GHz帯全国バンドを使用する特定基地局にあっては、開設計画の認定の日から五年以内に、各総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む。以下同じ。)の管轄区域ごとのカバー率(一の市町村(特別区を含み、行政区画に変更があった場合においても、当該一の市町村の区域は、なお従前の区域による。以下同じ。)におけるすべての市町村事務所等(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第四条第一項に規定する事務所並びに同法第百五十五条第一項(同法第二百八十三条第一項の規定により適用する場合を含む。)に規定する支所及び出張所をいう。以下同じ。)においてこの開設指針に係る認定を受けた開設計画(変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定計画」という。)に係る基地局と当該基地局を通信の相手方とする電気通信業務を行うことを目的とする陸上に開設する移動する無線局との通信(以下「電気通信業務用無線通信」という。)が可能となる場合に、当該一の市町村を電気通信業務用無線通信が可能な市町村として、総合通信局の管轄区域ごとに電気通信業務用無線通信が可能な市町村(地域ごとに連携する複数の者がこれらの特定基地局を開設することにより電気通信業務用無線通信が可能となる市町村を含む。)の人口(平成十二年の国勢調査の結果による人口とする。以下同じ。)の合計を、当該総合通信局の管轄区域の人口で除した値をいう。)がすべて百分の五十以上になるように特定基地局を配置しなければならない。
3 一・七GHz帯東名阪バンドを使用する特定基地局にあっては、開設計画の認定の日から三年以内に、前項第二号(二)に規定する区域を管轄する各総合通信局の管轄区域ごとのカバー率(一の市町村におけるすべての市町村事務所等においてこの開設指針に係る認定計画に係る電気通信業務用無線通信が可能となる場合に、当該一の市町村を電気通信業務用無線通信が可能な市町村として、総合通信局の管轄区域ごとに電気通信業務用無線通信が可能な市町村(地域ごとに連携する複数の者がこれらの特定基地局を開設することにより電気通信業務用無線通信が可能となる市町村を含む。)の人口の合計を、当該総合通信局の管轄区域のうち同号(二)に規定する区域の市町村の人口の合計で除した値をいう。)がすべて百分の五十以上になるように特定基地局を配置しなければならない。
四 当該特定基地局の無線設備に係る電波の能率的な利用を確保するための技術の導入に関する事項
小セル化、適応変調符号化によるデータ伝送速度の高度化その他の電波の能率的な利用を確保するための技術を用いなければならない。
五 当該特定基地局の円滑な開設の推進に関する事項その他必要な事項
1 この開設指針において特定基地局の開設とは、次に掲げるときとする。
(一) 第二項第一号に規定する周波数のみを使用する特定基地局を開設するとき。
(二) 第二項第一号に規定する周波数と当該周波数とは異なる携帯無線通信用周波数を併せて使用する特定基地局を開設するとき。
(三) 既に開設している無線局について第二項第一号に規定する周波数の追加又は当該周波数への変更に係る電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)第十九条の規定による周波数の指定の変更を受けた特定基地局を開設するとき。
2 開設計画の認定の申請は、次に定めるところにより行うものとする。なお、地域ごとに連携する複数の者が特定基地局を開設する開設計画の認定をそれぞれ申請する場合には、これらの申請を一の申請とみなすものとする。
(一) 一・七GHz帯全国バンドを使用する特定基地局に係る開設計画にあっては、申請することができる周波数の帯域幅は五MHzとする。
(二) 一・七GHz帯東名阪バンドを使用する特定基地局に係る開設計画にあっては、申請することができる周波数の帯域幅は五MHzとする。
3 開設計画の認定は、次に定めるところにより行うものとする。なお、当該認定に係る電波法第二十七条の十三第三項の規定により公示された期間内に提出された開設計画の認定の申請については、前後なく受け付けたものとして、同等に扱い審査を行う。
(一) 一・七GHz帯全国バンドを使用する特定基地局に係る開設計画にあっては、前各項及び別表第一に規定する要件並びに次に掲げる事項をすべて満たしている申請の数が、一又は二の場合は当該一又は二の申請に対して認定するものとし、三以上の場合はそれぞれの申請について別表第二の基準により比較審査を行い、当該基準への適合の度合いが高い二の申請に対して認定するものとする。
(1) 申請者が第三世代移動通信システムの無線局(実験試験局を除く。以下同じ。)の免許を取得していないこと。
(2) 申請者が法人である場合にあっては、申請者を商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百十一条ノ二第一項に規定する子会社(同条第三項の規定により子会社とみなされるもの及び外国における子会社に相当するものを含む。以下同じ。)とする同条第一項に規定する親会社(外国における親会社に相当するものを含む。以下同じ。)又は申請者を除く当該親会社の子会社が第三世代移動通信システムの無線局の免許を取得しておらず、かつ、この開設指針に係る開設計画の認定の申請を行っていないこと。
(3) 申請者が第三世代移動通信システムの無線局の免許を取得し、又はこの開設指針に係る開設計画の認定の申請を行っている会社の役員(組合その他これに準ずる事業体にあっては、役員に相当する者を含む。以下同じ。)でないこと。
(4) 申請者が法人である場合にあっては、その役員が第三世代移動通信システムの無線局の免許を取得しておらず、かつ、この開設指針に係る開設計画の認定の申請を行っていないこと。
(二) 一・七GHz帯東名阪バンドを使用する特定基地局に係る開設計画にあっては、前各項、別表第一及び別表第三に規定する要件をすべて満たしている申請に対して、第三世代移動通信システムに係る一MHz当たりの利用者数(申請者に係る第三世代移動通信システムに係る携帯電話の契約数(電気通信事業報告規則(昭和六十三年郵政省令第四十六号)第二条第一項の規定により総務大臣に提出した契約数とし、地域ごとに連携する複数の者が基地局を開設する場合にあっては、これらの者の当該契約数を含む。以下単に「契約数」という。)を、当該申請者に係る第三世代用周波数(周波数割当計画に示される第三世代移動通信システム用に割り当てることが可能な周波数であって、一の市町村におけるすべての市町村事務所等において第三世代移動通信システムに係る電気通信業務用無線通信が可能となる場合に、当該一の市町村を電気通信業務用無線通信が可能な市町村として、電気通信業務用無線通信が可能な市町村(地域ごとに連携する複数の者が基地局を開設することにより電気通信業務用無線通信が可能となる市町村を含む。)の人口の合計を、全国の人口で除した値がおおむね百分の五十を超えるように基地局を配置することができる周波数として、総務大臣が別に告示する周波数をいう。以下同じ。)の帯域幅のMHzで表した数値で除した数をいう。以下単に「一MHz当たりの利用者数」という。)をそれぞれの申請に係る第三世代用周波数の帯域幅に応じた別表第三各号に規定する一MHz当たりの利用者数の基準値で除した数がより多い申請を優先して認定するものとする。
4 認定計画に係る電波法第二十七条の十三第四項の規定により指定されている周波数(同法第二十七条の十四第三項の規定による指定の変更があったときは、その変更後のもの。以下「指定周波数」という。)については、五MHzの帯域幅の周波数を追加するための指定の変更(以下「周波数変更」という。)を申請することができる。なお、地域ごとに連携する複数の者が周波数変更をそれぞれ申請する場合には、これらの申請を一の申請とみなすものとする。
5 前号の周波数変更の審査は、次に定めるところにより行うものとする。なお、同一の四半期(電気通信事業報告規則第一条第二項第二号に規定する四半期をいう。以下同じ。)内に提出された周波数変更の申請については、前後なく受け付けたものとして、同等に扱い審査を行う。
(一) 一・七GHz帯全国バンドを使用する特定基地局に係る開設計画の認定を受けた認定開設者が、その認定計画に係る指定周波数について一・七GHz帯東名阪バンドに係る周波数変更を申請した場合にあっては、電波法第二十七条の十三第四項第二号及び第三号並びに前各項、別表第一及び別表第三に規定する要件を満たすとともに、総務大臣が当該周波数変更を申請する者が当該認定計画に係る特定基地局を当該認定計画に従って開設していると認めるときは、周波数の指定の変更を行うものとする。
(二) 一・七GHz帯東名阪バンドを使用する特定基地局に係る開設計画の認定を受けた認定開設者が、その認定計画に係る指定周波数について一・七GHz帯東名阪バンドに係る周波数変更を申請した場合にあっては、電波法第二十七条の十三第四項第二号及び第三号並びに前各項、別表第一及び別表第三に規定する要件を満たすとともに、総務大臣が当該周波数変更を申請する者が当該認定計画に係る特定基地局を当該認定計画に従って開設していると認めるときは、周波数の指定の変更を行うものとする。
6 第三世代用周波数に係る無線局の免許を取得している者(この開設指針に係る開設計画の認定の申請を現に行っている者及び当該認定を受けた者を除く。)が別表第三に規定する要件に適合した場合にその旨を総務大臣に通知をしたときは、総務大臣は、一・七GHz帯東名阪バンドについて電波法第二十七条の十三第四項の周波数の指定が可能である場合には、速やかに同条第三項の公示を行うものとする。
7 前号の公示に係る期間内に提出された開設計画の認定の申請については、第二号(二)及び第三号(二)の規定を準用する。
8 第五号(一)若しくは(二)の周波数変更の申請又は前号の開設計画の認定の申請が二以上あった場合の扱いは、次に定めるところによるものとする。
(一) 第五号(一)若しくは(二)の周波数変更の申請が同一の四半期内に二以上あったとき又は同号(一)若しくは(二)の申請と第六号の通知が同一の四半期内にあったときは、これらの申請及び当該通知に基づく前号の開設計画の認定の申請は前後なく受け付けたものとして審査を行い、当該四半期の直前の四半期末における一MHz当たりの利用者数をそれぞれの申請に係る第三世代用周波数の帯域幅に応じた別表第三各号に規定する一MHz当たりの利用者数の基準値で除した数がより多い申請(当該通知に係る開設計画の認定の申請を含む。)を優先するものとする。
(二) 同一の四半期末における契約数に基づく第五号(一)又は(二)の申請と当該四半期の直前の四半期末における契約数の通知に基づく前号の開設計画の認定の申請が同一の四半期内にあったときは、これらの申請は前後なく受け付けたものとして審査を行い、当該直前の四半期末における一MHz当たりの利用者数を比較して当該一MHz当たりの利用者数をそれぞれの申請に係る第三世代用周波数の帯域幅に応じた別表第三各号に規定する一MHz当たりの利用者数の基準値で除した数がより多い申請を優先するものとする。
(平二〇総省告一六六・平二一総省告二五一・一部改正)
改正文 (平成二〇年三月二六日総務省告示第一六六号) 抄
平成二十年四月一日から施行する。

別表第一(開設計画の認定の要件)
一 開設計画の適切性、計画実施の確実性
1 無線設備の設置及び運用を円滑に行うための技術的能力を有するとともに、合理的かつ具体的な特定基地局の整備計画を有していること。
2 特定基地局の運用による電気通信事業を確実に開始し、かつ、継続的に運営するために必要な財務的基礎を有すること。
3 常に安定した無線通信を確保するため、無線設備の保守及び管理体制並びに障害時の対応体制を整備すること。
4 関係法令の規定に基づき無線従事者を適切に配置すること。
5 電波法、電気通信事業法その他の関係法令を遵守するとともに利用者の利益を確保して適切な方法により業務を行う体制を整備すること。
二 混信の防止等
1 既設の無線局(予備免許を受けているものを含む。以下同じ。)若しくは電波法第五十六条第一項に規定する指定を受けている受信設備(以下「既設の無線局等」という。)の運用又は電波の監視を阻害する混信を防止するための技術を導入すること。
2 その他既設の無線局等の運用又は電波の監視を阻害する混信を防止するための対策を適切に講ずること。
三 電気通信事業の健全な発達と円滑な運営への寄与
特定基地局を開設して電気通信事業を行うことが、電気通信事業の健全な発達と円滑な運営とに寄与すること。

別表第二(開設計画の認定の比較審査基準)
一 開設計画の適切性、計画実施の確実性
1 無線設備の設置及び運用を円滑に行うための技術的能力がより充実しているとともに、より合理的かつ具体的な特定基地局の整備計画を有していること。
2 特定基地局の運用による電気通信事業を確実に開始し、かつ、継続的に運営するために必要な財務的基礎がより充実していること。
3 無線設備の保守及び管理体制並びに障害時の対応体制がより充実していること。
4 電波法、電気通信事業法その他の関係法令を遵守するとともに利用者の利益を確保して適切な方法により業務を行うための体制がより充実していること。
5 より広範な地域においてより早期に電気通信役務を提供するための特定基地局を配置する計画を有していること。
二 混信の防止等
1 既設の無線局等の運用又は電波の監視を阻害する混信を防止するためのより優れた技術を導入すること。
2 その他既設の無線局等の運用又は電波の監視を阻害する混信を防止するための対策がより充実していること。
3 小セル化、適応変調符号化によるデータ伝送速度の高度化その他の電波の能率的な利用を確保するためのより優れた技術の開発及び導入をする計画があること。
三 電気通信事業の健全な発達と円滑な運営への寄与
1 将来の開設計画の変更を含めた特定基地局を開設して行う電気通信事業の実施に関する計画の内容が、より合理的かつ具体的であるとともに、多様化・高度化する利用者の需要に対応し、移動通信の健全な発展により資するものであること。
2 その他特定基地局を開設して電気通信事業を行うことが、電気通信事業の健全な発達と円滑な運営とにより寄与すること。

別表第三(一・七GHz帯東名阪バンドに係る開設計画の認定等の要件)
一 第三世代用周波数の帯域幅が十五MHz以下の者にあっては、一MHz当たりの利用者数が五十万を超えていること。
二 第三世代用周波数の帯域幅が十五MHzを超え二十五MHz以下の者にあっては、一MHz当たりの利用者数が七十五万を超えていること。
三 第三世代用周波数の帯域幅が二十五MHzを超える者にあっては、一MHz当たりの利用者数が百万を超えていること。