平成21年5月22日

電波の医療機器への影響に関する調査結果

800MHz帯及び2GHz帯CDMA2000方式の携帯電話用小電力レピータの電波が
植込み型医療機器へ与える影響に関する調査
総務省では、平成12年度から電波の医療機器への影響に関する調査を実施しております。
平成20年度は、新たに導入された携帯電話用小電力レピータ(※)から発射される電波が植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器)へ及ぼす影響について、実際の機器を使用し調査を実施し、影響がないことを確認しました。
また、調査結果を受け、「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針」を見直しました。
1  経緯
総務省では、平成12年度より毎年度「電波の医療機器等への影響に関する調査研究」を実施してきており、平成20年度は、800MHz帯及び2GHz帯CDMA2000方式(CDMA2000 1X及びCDMA2000 1xEV-DO方式を含む)の携帯電話用小電力レピータから発射される電波が、植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器)に与える影響に関する調査を実施しました。
2  調査結果概要
今回の調査では、800MHz帯及び2GHz帯CDMA2000方式(CDMA2000 1X及びCDMA2000 1xEV-DO方式を含む)の携帯電話用小電力レピータから発射される電波が植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器)へ及ぼす影響について、影響がないことを確認しました。調査結果の詳細については、「別紙」を御覧ください。
 関係資料
各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針(別添1)

電波の医療機器等への影響に関する調査研究報告書(別添2)

・医用電気機器への電波の影響を防止するための携帯電話端末等の使用に関する指針
http://www.emcc-info.net/others/keitai.html

(※)携帯電話用小電力レピータのイメージ図


連絡先

総合通信基盤局 電波部 電波環境課
島田課長補佐、稲垣係長
TEL(直通)03−5253−5905
(代表)03−5253−5111
内線 5905
FAX 03−5253−5914
E−mail(注)d-bougo/atmark/soumu.go.jp

注 このアドレスには迷惑メール防止対策を施しています。
使用の際は、/atmark/を、@に置きかえてください。
別紙
1  調査内容
新たに導入された800MHz帯及び2GHz帯CDMA2000方式(CDMA2000 1X及びCDMA2000 1xEV-DO方式を含む)の携帯電話用小電力レピータから発射される電波が、現在使用されている植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器)の代表的機種へ及ぼす影響について、その影響が最も大きくなる試験条件を設定して調査を実施しました。
調査機種の概要は次のとおりです。

(1)携帯電話用小電力レピータ
携帯電話事業者の協力を得て、次の携帯電話用小電力レピータについて調査を実施しました。
・ 800MHz帯及び2GHz帯CDMA2000方式の携帯電話用小電力レピータ1機種

(2)植込み型医療機器
日本医用機器工業会ペースメーカ協議会の協力を得て、次の植込み型医療機器について調査を実施しました。これらは、現在稼働中の機器を網羅することを目標として、代表機種を選択しています。
・ 植込み型心臓ペースメーカ43機種
・ 植込み型除細動器28機種
2  調査結果概要
【植込み型心臓ペースメーカ】
影響は確認されませんでした。
【植込み型除細動器】
影響は確認されませんでした。

注1 本調査では、植込み型医療機器へ及ぼす影響が最大となるよう、携帯電話用小電力レピータの送信出力を最大にするなどの厳しい条件で試験を実施しております。

注2 本調査の過程においては、より安全を確保する観点から、実際の携帯電話用小電力レピータの機器よりもアンテナの利得が大きい試験条件等について調査を行っており、その結果として、植込み型医療機器から4cmの距離で影響がみられましたが、この結果は実際の携帯電話用小電力レピータの機器による調査結果を示すものではありません。