緊急のお知らせ

お知らせはありません。

制度改正の経緯等

制度改正の経緯等

1.議論、検討のきっかけ(デジタル変革時代の電波政策懇談会・意見募集)
 令和2年12月に行われた「デジタル変革時代の電波政策懇談会」の検討課題に関する意見募集に、一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)から「技術者の人材育成や無線技術の実験・研究開発の促進を見据えたアマチュア無線の制度緩和が必要」との御意見をいただいたことをきっかけに議論、検討が始まりました。

2.デジタル変革時代の電波政策懇談会
 令和3年8月には本懇談会において報告書が取りまとめられ、「アマチュア無線を活用したワイヤレス人材の育成」が織り込まれることとなりました。
具体的には、今回の改正の主要事項ともなっている、無線従事者資格取得から無線局の開設・運用までの手続迅速化などアマチュア無線をより活用しやすい制度・環境の実現(制度改正では、体験機会の拡大、無線従事者免許と無線局免許の同時申請、一括表示記号の導入、適合表示無線設備の手続簡素合理化や、アマチュア局特定附属装置や特例様式などにより対応)や教育・研究等でのアマチュア無線のより一層の活用(制度改正では、体験機会の拡大や教育・研究活動で活用できることの明確化などにより対応)について検討を進める必要があるとされました。また、報告書案の意見募集の結果においては、同懇談会より「検討に当たっては、代表的なアマチュア無線家団体に検討に御参画いただき、その具体的な御意見等を踏まえて、有識者や関係者による検討会を開催して議論していくことが考えられる」との考え方が示されました。

3.ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード
 こうした状況の中、令和4年1月から、代表的なアマチュア無線家団体である一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)をはじめとするアマチュア無線関係者や、無線通信、電波政策や電波法制の学識経験者、産業界など幅広い分野の有識者により、「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」が開催され、第1回会合では、代表的なアマチュア無線家団体として、一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)から、我が国のアマチュア無線において解決すべき課題について、短期的に解決されるべき課題にこだわらず、中長期的、将来的なものも含めて幅広い御意見を御提出いただきました。全7回の会合において、一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)から提出された御意見等をはじめとする議論、検討が行われ、令和4年8月には、同アドバイザリーボードにより「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用に関する提言」が取りまとめられました。

4.意見募集と電波監理審議会への諮問・答申
 その後、総務省において同提言の内容を参考としてその可否も含めて具体的な検討を行い、令和4年11月から同提言等に基づく「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正案」の意見募集を行いました。さらに、令和5年2月、ワイヤレス人材育成の裾野を広げるための、アマチュア無線の体験機会の拡大、デジタル化の推進、制度の明確化や簡素合理化、免許手続の迅速化等の改正省令案について電波監理審議会に諮問、答申を受け、意見募集の結果とともに公表しました。

5.公布・施行
 こうして2年半に及ぶ議論、検討の結果、令和5年3月22日に改正省令等を公布・施行したものです(一部の施行は、令和5年9月25日)。

制度改正の経緯等(一覧)

令和2年11月 デジタル変革時代の電波政策懇談会開催
令和2年12月 デジタル変革時代の電波政策懇談会・検討課題に関する意見募集
  • 一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)提出意見
    「技術者の人材育成や無線技術の実験・研究開発の促進を見据えたアマチュア無線の制度緩和が必要」
令和3年7月 デジタル変革時代の電波政策懇談会・報告書(案)に対する意見募集
  • 報告書案に「アマチュア無線を活用したワイヤレス人材の育成」が織り込まれる。無線従事者資格取得から無線局の開設・運用までの手続迅速化などアマチュア無線をより活用しやすい制度・環境の実現(注1)や教育・研究活動でのアマチュア無線の活用(注2)などについて検討を進める必要があるとされる。
    1. (注1)
      制度改正では、体験機会の拡大、無線従事者免許と無線局免許の同時申請、一括表示記号の導入、適合表示無線設備の手続簡素合理化、アマチュア局特定附属装置や特例様式などにより対応。
    2. (注2)
      制度改正では、体験機会の拡大や教育・研究活動で活用できることの明確化などにより対応。
令和3年8月 デジタル変革時代の電波政策懇談会・報告書及び意見募集の結果の公表
  • 意見募集の結果に「代表的なアマチュア無線家団体に検討に御参画いただき、その具体的な御意見等を踏まえて、有識者や関係者による検討会を開催して議論していくことが考えられる。」と示される。
令和4年1月 ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード開催
  • 一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)からアマチュア無線界を代表して意見表明(第1回)
令和4年8月 「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用に関する提言」の公表
令和4年11月 ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改正案・意見募集
令和5年2月 制度改正案 電波監理審議会諮問・答申/意見募集結果公表
令和5年3月 公布・一部施行(体験制度など)
令和5年9月 一部施行予定(同時申請、一括表示記号、適合表示無線設備の手続簡素合理化、アマチュア局特定附属装置、特例様式、いわゆるバンドプランなど)
担当:総合通信基盤局電波部移動通信課