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日本で主に固定衛星業務を行う人工衛星の無線局又は地球局を利用するためには、電波法関係法令に基づき手続きが必要となります。主な流れは次のとおりです。
第四条 無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。
(略)電波法(昭和25年法律第131号)(以下「法」という。)において、微弱な電波を利用する無線局等を除き、総務大臣の免許を受けなければなりません。
無線局の開設とは、無線設備を設置し、それを操作する者が電波を発射できる状態にすることをいいます。
ただし、受信のみを目的とするものは無線局に
第二条 この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。
五 「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。但し、受信のみを目的とするものを含まない。
第五条 左の各号の一に該当する者には、無線局の免許を与えない。
一
二 外国政府又はその代表者
三 外国の法人又は団体
四 法人又は団体であって、前三号に掲げる者がその代表者であるもの又はこれらの者がその役員の三分の一以上若しくは議決権の三分の一以上を占めるもの。
2 前項の規定は、次に掲げる無線局については、適用しない。
(略)七 電気通信業務を行うことを目的として開設する無線局
3
一 この法律又は放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)に規定する罪を犯し罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
二 無線局の免許の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者
三 第二十七条の十五第一項(第三号を除く。)の規定により認定の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者
(略)日本国籍を有しない人、外国政府又はその代表、外国の法人又は団体などは、無線局免許を受けることができません。ただし、電気通信業務を行うことを目的として開設する無線局であれば適用されません。
また、電波法関係審査基準において、電気通信業務を行う者が免許人となり得る要件として、次のように定められています。
(1)人工衛星局
電気通信
)にあります。)
(2)地球局
1) 人工衛星局の免許を付与(権限のある主管庁の許可を受けた人工衛星の無線局を含む。)、又は付与される見込みがある者であって、当該人工衛星局等と通信系を構成する地球局を開設する電気通信事業者
2) 開設しようとする地球局と通信系を構成する人工衛星局等に関して、人工衛星を介した電気通信役務の提供を可能とする契約等(人工衛星の電気通信設備と地球局の電気通信設備との間で接続、共用若しくは卸電気通信役務の提供に関する契約又はその他これらに準ずる契約をいう。以下同じ。)を電気通信事業者等と締結している電気通信事業者
(3)上記の者であって、法令違反を犯した者には無線局の免許を与えないことがあります。
第六条 無線局の免許を受けようとする者は、申請書に、次に掲げる事項を記載した書類を添えて、総務大臣に提出しなければならない。
一 目的
二 開設を必要とする理由
三 通信の相手方及び通信事項
四 無線設備の設置場所(移動する無線局のうち、人工衛星局についてはその人工衛星の軌道又は位置、人工衛星局、船舶の無線局、船舶地球局(電気通信業務を行うことを目的として船舶に開設する無線局であつて、人工衛星局の中継により無線通信を行うものをいう。以下同じ。)、航空機の無線局(人工衛星局の中継によつてのみ無線通信を行うものを除く。第四項において同じ。)及び航空機地球局(航空機に開設する無線局であつて、人工衛星局の中継によつてのみ無線通信を行うもの(実験無線局及びアマチュア無線局を除く。)をいう。以下同じ。)以外のものについては移動範囲。第十八条を除き、以下同じ。)
五 電波の型式並びに希望する周波数の範囲及び空中線電力
六 希望する運用許容時間(運用することができる時間をいう。以下同じ。)
七 無線設備(第三十条及び第三十二条の規定により備え付けなければならない設備を含む。次項第二号、第十条第一項、第十二条、第十七条、第十八条、第二十四条の二第四項、第七十三条第一項ただし書及び第五項並びに第百二条の十八第一項において同じ。)の工事設計及び工事落成の予定期日
八 運用開始の予定期日
2〜5 (略)6 人工衛星局の免許を受けようとする者は、第一項又は第二項の書類にそれらの規定に掲げる事項のほか、その人工衛星の打上げ予定時期及び使用可能期間並びにその人工衛星局の目的を遂行できる人工衛星の位置の範囲を併せて記載しなければならない。
7
三 電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局
(略)8 前項の期間は、一月を下らない範囲内で周波数ごとに定めるものとし、同項の規定による期間の公示は、免許を受ける無線局の無線設備の設置場所とすることができる区域の範囲その他免許の申請に資する事項を併せ行うものとする。
無線局免許申請に当たっては、次の書類を提出する必要があります。
特に、人工衛星局の免許を受けようとする者は、他の無線局とは違い、人工衛星の打上げ予定時期及び使用可能期間並びにその人工衛星局の目的を遂行できる人工衛星の位置の範囲を併せて記載する必要があります。
また、電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局は、総務大臣が告示する周波数を使用するものの免許申請に関して、総務大臣が告示する期間内に行う必要があります。人工衛星局に係る告示している周波数は別添1のとおりです。
また、特定無線局の免許の特例(包括免許制度)が導入されています。
衛星関係の無線局で対象となるのは、VSAT地球局(無線設備規則第54条の3第1項又は第2項に規定する基準を満足した証明を受けたもの)等に係る申請となります。特定無線局の免許の申請にあたっては次の書類を提出する必要があります。
申請書及び添付書類の様式は、電波利用ホームページからダウンロードができます。
また、総務省 電波利用 電子申請・届出システム
からオンライン申請も可能です。
なお、主な免許手続きの流れは別添2のとおりです。
第七条 総務大臣は、前条第一項の申請書を受理したときは、遅滞なくその申請が次の各号のいずれにも適合しているかどうかを審査しなければならない。
一 工事設計が第三章に定める技術基準に適合すること。
二 周波数の割当てが可能であること。
三 前二号に掲げるもののほか、総務省令で定める無線局(放送をする無線局(電気通信業務を行うことを目的とするものを除く。)を除く。)の開設の根本的基準に合致すること。
(略)6 総務大臣は、申請の審査に際し、必要があると認めるときは、申請者に出頭又は資料の提出を求めることができる。
提出された申請書を受理したときは、総務大臣が次の点について審査を行います。
(1)工事設計書が電波法第3章に定める技術基準に適合していること。(電波法第28条から第38条まで)
(2)周波数の割当てが可能であること。
免許の申請等に資するために、周波数割当てが可能な周波数の表を法第26条に基づき周波数割当計画(平成12年郵政省告示第746号)として公表していますが、衛星通信で利用しているC帯、
周波数割当計画総則第1の2より、
① 電気通信業務用とは、電気通信
② 公共業務用とは、人命及び財産の保護、治安の維持その他これに準ずる公共の業務を遂行するために開設するものであること(放送事業用の無線局に該当するものを除く。)
(3)無線局(放送をする無線局(電気通信業務を行うことを目的とするものを除く。)を除く。)の開設の根本的基準に合致していること。(無線局(放送局を除く)の開設の根本的基準(昭和25年電波監理委員会規則第12号))
以上の審査を行い、その結果、申請書の内容がこれらすべての事項に適合していると判断した場合、予備免許を
また、電波法第6条第7項に掲げる無線局(電気通信業務を行うことを目的として開設する人工衛星局。ただし、総務省令で定めるものを除く。)であって総務大臣が公示する周波数を使用するものの免許の申請は、総務大臣が公示する審査基準に基づき、関係法令に従って審査を行い、申請の内容が当該審査基準の要件を満たしていると認められるときに予備免許を与えられます。
電波法関係審査基準は、無線局の免許の可否について該当する事項を基準として規定しています。
第十条 第八条の予備免許を受けた者は、工事が落成したときは、その旨を総務大臣に届け出て、その無線設備、無線従事者の資格(第三十九条第三項に規定する主任無線従事者の要件、第四十八条の二第一項の船舶局無線従事者証明及び第五十条第一項に規定する遭難通信責任者の要件に係るものを含む。第十二条において同じ。)及び員数並びに時計及び書類(以下「無線設備等」という。)について検査を受けなければならない。
2 前項の検査は、同項の検査を受けようとする者が、当該検査を受けようとする無線設備等について第二十四条の二第一項又は第二十四条の九第一項の登録を受けた者が総務省令で定めるところにより行った当該登録に係る点検の結果を記載した書類を添えて前項の届出をした場合においては、その一部を省略することができる。
予備免許を受けた者は、工事が落成したときは、その旨を総務大臣に届け出て、検査を受けなければなりません。検査の内容は、無線設備、無線従事者の資格及び員数並びに時計及び書類です。
この検査を行った結果、予備免許をした工事設計に合致し、無線従事者、時計及び書類等が法令に違反していないと認められた場合、免許が付与されます。
ただし、当該検査を受けようとする無線設備等について、総務大臣の登録を受けた登録(外国登録)点検事業者が総務省令で定めるところにより行われた点検の結果を記載した書類を提出した場合は、総務大臣は検査の一部を省略することができる制度(登録点検事業者制度)が活用できます。
第十三条 免許の有効期間は、免許の日から起算して五年を超えない範囲内において総務省令で定める。ただし、再免許を妨げない。
(略)無線局免許には有効期間があります。免許の日から起算して5年を超えない範囲内において、総務省令で定める期間となります。なお、再免許を受けることは可能となっています。
また、希望すれば5年を超えない範囲で定めた期間に満たない一定の期間を免許の有効期間とすることもできます。
第十五条 第十三条第一項ただし書の再免許及び適合表示無線設備のみを使用する無線局その他総務省令で定める無線局の免許については、第六条及び第八条から第十二条までの規定にかかわらず、総務省令で定める簡易な手続によることができる。
VSAT地球局など適合表示無線設備のみを利用する場合は、「予備免許」及び「落成後の検査」などを省略する簡易な手続きにより免許を受けることができます。
また、法第27条の2に規定する特定無線局の免許手続きを行う場合も「予備免許」及び「落成後の検査」などを省略する簡易な手続きとなります。
第二十七条の二 通信の相手方である無線局からの電波を受けることによつて自動的に選択される周波数の電波のみを発射する無線局のうち総務省令で定めるものであつて、適合表示無線設備のみを使用するもの(以下「特定無線局」という。)を二以上開設しようとする者は、その特定無線局が目的、通信の相手方、電波の型式及び周波数並びに無線設備の規格(総務省令で定めるものに限る。)を同じくするものである限りにおいて、次条から第二十七条の十一までに規定するところにより、これらの特定無線局を包括して対象とする免許を申請することができる。
通信の相手方に制御されて運用する無線局であって、適合表示無線設備を使用する無線局は、特定無線局として免許を受けることができます。
衛星システムの中では、VSAT地球局等が対象となります。
特定無線局として免許を受ける場合は、前述のとおり、簡易な手続きが可能となります。
第三十六条の二
2
他の無線局と異なり、人工衛星局は、遠隔操作により当該無線設備の電波の発射を停止及び設置場所(軌道又は位置)の移動を行えることが義務付けられています。
第三十九条 第四十条の定めるところにより無線設備の操作を行うことができる無線従事者(義務船舶局等の無線設備であって総務省令で定めるものの操作については、第四十八条の二第一項の船舶局無線従事者証明を受けている無線従事者。以下この条において同じ。)以外の者は、無線局(アマチュア無線局を除く。以下この条において同じ。)の無線設備の操作の監督を行う者(以下「主任無線従事者」という。)として選任された者であって第四項の規定によりその選任の届出がされたものにより監督を受けなければ、無線局の無線設備の操作(簡易な操作であって総務省令で定めるものを除く。)を
無線局を開設する者は、原則無線従事者を配置することが必要となっています、これは、無線局の無線設備の操作が、原則として無線従事者、又は主任無線従事者の監督を受けている者でなければ行ってはならないためです。
ただし、VSAT地球局など他の無線局の無線従事者に管理されている無線局は、無資格であっても無線局の無線設備の操作を行うことができます。
第七十三条 総務大臣は、総務省令で定める時期ごとに、あらかじめ通知する期日に、その職員を無線局(総務省令で定めるものを除く。)に派遣し、その無線設備等を検査させる。ただし、当該無線局の発射する電波の質又は空中線電力に係る無線設備の事項以外の事項の検査を行う必要がないと認める無線局については、その無線局に電波の発射を命じて、その発射する電波の質又は空中線電力の検査を行う。
2〜6 (略)免許人は、定期的に総務大臣の検査を受けることが義務づけられています。例えば、人工衛星の軌道位置維持及び姿勢の保持等を目的とした地球局の場合は1年ごとに、電気通信業務を目的とした地球局の場合は5年ごとに行うこととなっています。また、人工衛星局の場合は、目的に関わらず1年ごととなっています。
第百三条 次の各号に掲げる者は、政令の定めるところにより、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国(指定講習機関が行う講習を受ける者にあっては当該指定講習機関、指定試験機関がその実施に関する事務を行う無線従事者国家試験を受ける者にあっては当該指定試験機関、機構が行う較正を受ける者にあっては機構)に納めなければならない。
一 第六条の規定による免許を申請する者
二 第十条の規定による検査を受ける者
三 第十八条の規定による検査を受ける者(第七十一条第一項の規定に基づく指定の変更を受けたため第十七条第一項の許可を受けた者を除く。)
(以下、略)免許申請書の提出、無線局検査の受検などの場合、政令に定めるところにより、収入印紙により手数料を国に納める必要があります。ただし、オンライン申請の場合、電子納付を行うことも可能となっています。
詳細な情報は、免許申請手数料一覧に掲載しています。
第百三条の二 免許人等は、電波利用料として、無線局の免許等の日から起算して三十日以内及びその後毎年その免許等の日に応当する日(応当する日がない場合は、その翌日。以下この条において「応当日」という。)から起算して三十日以内に、当該無線局の免許等の日又は応当日(以下この項において「起算日」という。)から始まる各一年の期間(無線局の免許等の日が二月二十九日である場合においてその期間がうるう年の前年の三月一日から始まるときは翌年の二月二十八日までの期間とし、起算日から当該免許等の有効期間の満了の日までの期間が一年に満たない場合はその期間とする。)について、別表第六の上欄に掲げる無線局の区分に従い同表の下欄に掲げる金額(起算日から当該免許等の有効期間の満了の日までの期間が一年に満たない場合は、その額に当該期間の月数を十二で除して得た数を乗じて得た額に相当する金額)を国に納めなければならない。
(略)無線局の免許人は、原則、無線局ごとに当該無線局の免許の有効期間内の各1年の期間について、別に定める金額を国に納める必要があります。
詳細については、電波利用料額表に掲載しています。
衛星通信網を構築し運用する場合には、国際約束に基づき、国際電気通信連合(ITU)憲章の業務規則である無線通信規則(RR)に規定する国際調整及び通告手続きが必要となります。
そのために、人工衛星局・地球局の免許申請の際は、関係する主管庁の計画又は運用されている衛星通信網との国際調整状況について確認しています。したがって、これらの国際調整に基づいて、衛星通信網が運用することが出来ることとなっていることが必要となります。
また、申請する地球局の調整区域に他の主管庁の領域が含まれる場合は、その主管庁との調整が必要となります。
具体的な国際調整に係る流れは、周波数の国際調整についてに掲載しています。