電波の利用状況調査に関する概要や調査対象、調査内容などについて定めている省令です。本省令は以下のリンクにも掲載しております。e-GOV 電波の利用状況の調査及び電波の有効利用の程度の評価に関する省令(平成十四年総務省令第百十号)
電波の利用状況の調査及び電波の有効利用の程度の評価に関する省令
(平成十四年十月三十日総務省令第百十号)
電波法 (昭和二十五年法律第百三十一号)第二十六条の二第一項 、第二項、第二十六条の三第一項、第四項及び第六項の規定に基づき、並びに第二十六条の二及び第二十六条の三の規定を実施するため、電波の利用状況の調査及び電波の有効利用の程度の評価に関する省令を次のように定める。
(目的)
- 第一条この省令は、電波の利用状況の調査及び電波の有効利用の程度の評価に関し、必要となる事項を定めることを目的とする。
(用語)
- 第二条この省令において使用する用語は、電波法(昭和二十五年法律第百三十一号。以下「法」という。)及び無線通信規則第一条において使用する用語の例による。
(利用状況調査に係る無線局の種類)
- 第三条総務大臣は、次の各号に掲げる無線局の種類に応じ、当該各号に定める期間を周期として、法第二十六条の二第一項に規定する利用状況調査(以下「利用状況調査」という。)を行うものとする。
- 一法第二十六条の二第一項第一号に掲げる電気通信業務用基地局(以下この条及び第五条において単に「電気通信業務用基地局」という。) 一年
- 二法第二十六条の二第一項第二号に掲げる電気通信業務用基地局以外の無線局のうち、公共業務用無線局(無線局(基幹放送局を除く。)の開設の根本的基準(昭和二十五年電波監理委員会規則第十二号)第二条第三号に規定する公共業務用無線局をいい、法第百三条の二第十四項に規定する国の機関等が開設する無線局並びに同条第十五項第一号及び第二号に掲げる無線局のうち特に調査する必要があるものとして総務大臣が指定するものに限る。次号において同じ。) 一年
- 三法第二十六条の二第一項第二号に掲げる電気通信業務用基地局以外の無線局のうち、公共業務用無線局以外の無線局 次に掲げる周波数帯ごとにおおむね二年
- イ七一四MHz以下のもの
- ロ七一四MHzを超えるもの
- 2前項の規定にかかわらず、総務大臣は、電気通信業務用基地局の通信の相手方である移動する無線局に係る利用状況調査については、毎年、電気通信業務用基地局に係る利用状況調査と併せて行うものとする。
- 第四条法第二十六条の二第一項各号の総務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。ただし、法第二十六条の三第一項に規定する電波の有効利用の程度の評価(第十条において「有効利用評価」という。)を効果的に行うため必要があると認められるときは、この限りでない。
- 一全ての周波数帯(法第二十六条の二第一項第一号に規定する周波数帯をいう。以下同じ。)
- 二総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む。次条第二項第四号及び第八条において同じ。)の管轄区域
- 三全国の区域
(利用状況調査の調査事項等)
- 第五条免許を受けた無線局に係る法第二十六条の二第一項の総務省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
- 一電気通信業務用基地局及び当該電気通信業務用基地局の通信の相手方である移動する無線局(次号及び第九条において「電気通信業務用基地局等」という。)に係る利用状況調査については、次に掲げる事項
- イ無線局の数
- ロ無線局の行う無線通信の通信量
- ハ無線局の無線設備に係る電波の能率的な利用を確保するための技術の導入に関する状況
- ニ免許人の数
- ホ無線局の目的及び用途
- ヘ無線設備の使用技術
- ト無線局の具体的な使用実態
- チ他の電気通信手段への代替可能性
- リ電波を有効利用するための計画
- ヌ使用周波数の移行計画
- ル既設電気通信業務用基地局(法第二十七条の十二第二項に規定する既設電気通信業務用基地局をいう。)が現に使用している周波数の幅
- ヲ接続・卸役務提供(法第二十七条の十二第三項第三号ロに規定する接続・卸役務提供をいう。)の状況
- 二電気通信業務用基地局等以外の無線局に係る利用状況調査については、次に掲げる事項
- イ無線局の数
- ロ無線局の行う無線通信の通信量
- ハ無線局の無線設備に係る電波の能率的な利用を確保するための技術の導入に関する状況
- ニ免許人の数
- ホ無線局の目的及び用途
- ヘ無線設備の使用技術
- ト無線局の具体的な使用実態
- チ他の電気通信手段への代替可能性
- リ電波を有効利用するための計画
- ヌ使用周波数の移行計画
- 一電気通信業務用基地局及び当該電気通信業務用基地局の通信の相手方である移動する無線局(次号及び第九条において「電気通信業務用基地局等」という。)に係る利用状況調査については、次に掲げる事項
-
2前項各号に規定する事項の調査は、次の各号に掲げる事項の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項の別による区分ごとに行うものとする。
- 一前項第一号イからハまで及びホからヲまでに掲げる事項 免許人
- 二前項第一号イからヘまで及びチからルまで並びに同項第二号イからヌまでに掲げる事項 周波数帯
- 三前項第一号ロ、ニからトまで、ル及びヲに掲げる事項 全ての周波数帯
- 四前項第一号イからヘまで及びチからルまで並びに同項第二号イからヌまでに掲げる事項 総合通信局の管轄区域
- 五前項第一号イからヲまで及び同項第二号イからヌまでに掲げる事項 全国の区域
-
3第一項各号に規定する事項の調査は、次の各号に掲げる事項に応じ、それぞれ当該各号に掲げる方法により行うものとする。
- 一第一項第一号イ、ニからヘまで及びル並びに同項第二号イ及びニからヘまでに掲げる事項 法第百三条の二第四項第二号に規定する総合無線局管理ファイルに記録されている情報の整理
- 二第一項第一号ロ、ハ、トからヌまで及びヲ並びに同項第二号ロ、ハ及びトからヌまでに掲げる事項 法第二十六条の二第三項の規定に基づき免許人に対して報告を求める事項の収集
- 4登録を受けた無線局に係る法第二十六条の二第一項の総務省令で定める事項の調査については、第一項第二号(ホ及びヘを除く。)及び前項の規定を準用する。この場合において、同号中「免許人」とあるのは「登録人」と、「無線局」とあるのは「登録局」と、前項第一号中「第一項第一号イ、ニからヘまで及びル並びに同項第二号イ及びニからヘまで」とあるのは「第一項第二号イ及びニ」と、同項第二号中「第一項第一号ロ、ハ、トからヌまで及びヲ並びに同項第二号ロ、ハ、及びトからヌまで」とあるのは「第一項第二号ロ、ハ及びトからヌまで」と、「免許人」とあるのは「登録人」と読み替えるものとする。
- 5免許及び登録を要しない無線局に係る法第二十六条の二第一項の総務省令で定める事項は、別表の一の欄に掲げる区別ごとに同表の二の欄に定めるとおりとする。
- 6別表の二の欄に規定する事項を調査する方法は、同欄に掲げる事項ごとに同表の三の欄に定めるとおりとする。
- 7総務大臣は、第三項、第四項及び前項に定める方法による調査を補完するものとして、電波の発射状況に係る調査(次条において「発射状況調査」という。)の結果を活用することができる。
(重点調査の実施)
- 第六条総務大臣は、第三条第一項各号に掲げる無線局の種類ごとに利用状況調査を行う場合において、総務大臣が別に告示する基本的な方針に合致する周波数帯を重点的に調査する必要があると認めるときは、前条第一項第一号ロ、ハ、トからヌまで及びヲ並びに同項第二号ロ、ハ及びトからヌまでに掲げる事項の調査並びに発射状況調査について、必要な限度において詳細に調査を行うことができる。
(臨時の利用状況調査)
- 第七条総務大臣は、必要があると認めるときは、第三条第一項各号又は第二項に定める周期にかかわらず、対象を限定して臨時の利用状況調査を行うことができる。
- 2前項の利用状況調査を行うときは、対象となる周波数帯、地域その他の必要な事項を当該調査を開始する日の一月以上前に告示するものとする。
(利用状況調査の概要の作成及び公表)
- 第八条法第二十六条の二第二項の規定により公表する利用状況調査の結果の概要は、総合通信局の管轄区域ごとに、次に掲げるところにより作成するものとする。
- 一周波数の特性、電波の利用形態その他の事情を勘案して国民に分かりやすいものとするよう適切な周波数帯等ごとに取りまとめること。
- 二利用状況調査の結果が数値で得られる第五条第一項及び第四項に定める事項については平均値を算定することその他の適切な方法によって処理すること。
- 三前号において、行政機関の保有する情報の公開に関する法律 (平成十一年法律第四十二号)第五条に規定する不開示情報に配意すること。
- 2前項の規定にかかわらず、第三条第一項第一号に掲げる無線局に係る利用状況調査の結果の概要は、複数の総合通信局の管轄区域を一の区域として、前項各号に掲げるところにより作成することができる。
-
3前二項の規定に基づき作成した利用状況調査の結果の概要は、インターネットの利用により公表するほか、次に掲げる場所において公衆の閲覧に供するものとする。
- 一総務省総合通信基盤局
- 二総合通信局
(有効利用評価の評価事項)
- 第九条法第二十六条の三第一項第四号の総務省令で定める事項は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める事項とする。
- 一電気通信業務用基地局等に係る利用状況調査 第五条第一項第一号ニからヲまでに掲げる事項
- 二電気通信業務用基地局等以外の無線局に係る利用状況調査 第五条第一項第二号ニからヌまでに掲げる事項
(有効利用評価の結果の概要の作成及び公表)
- 第十条第八条の規定は、法第二十六条の三第四項の規定により公表する有効利用評価の結果の概要について準用する。この場合において、「法第二十六条の二第二項」とあるのは「法第二十六条の三第四項」と、「利用状況調査」とあるのは「有効利用評価」と読み替えるものとする。
(法第二十六条の三第六項に規定する調査の方法)
- 第十一条法第二十六条の三第六項に規定する調査を行うときは、次に掲げる事項を告示するものとする。
- 一調査期間
- 二調査の対象となる無線局及びその無線局に割り当てられている周波数
- 三無線設備の取得価格及び取得時期その他の調査事項
- 四調査方法
- 五その他調査を実施するために必要な事項
附 則
- この省令は、電波法の一部を改正する法律(平成十四年法律第三十八号)の施行の日(平成十四年十月三十一日)から施行する。
- この省令の施行後最初に行う利用状況調査は、第三条第三号に掲げるものについて行うものとし、平成十四年度の利用状況調査は三・六GHzを超え四・二GHz以下、四・四GHzを超え五GHz以下及び五・九二五GHzを超え六・四二五GHz以下の固定業務(電気通信業務用に限る。)に係る周波数帯について、平成十五年度の利用状況調査は残りの周波数帯について行うものとする。
附 則 (平成一四年一二月一八日総務省令第一二一号)
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成一六年一月二六日総務省令第一三号)
(施行期日)
- この省令は、電波法の一部を改正する法律(平成十五年法律第六十八号)の施行の日(平成十六年一月二十六日)から施行する。
(経過措置)
- 2法第三十八条の十六第一項の認証に係る無線設備又は法第三十八条の十七第一項の認証に係る無線設備であって、この省令の施行前に出荷されたものについては、この省令による改正後の電波の利用状況の調査等に関する省令別表第二号の規定にかかわらず、平成十八年度の利用状況調査までは、従前の調査項目及び調査方法をもって調査するものとする。
附 則 (平成一六年三月二二日総務省令第四四号) 抄
(施行期日)
- 第一条この省令は、電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から施行する。
附 則 (平成一七年五月一三日総務省令第八七号) 抄
この省令は、電波法及び有線電気通信法の一部を改正する法律(平成十六年法律第四十七号)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日(平成十七年五月十六日)から施行する。
附 則 (平成一七年八月九日総務省令第一二一号) 抄
この省令は、平成十七年十二月一日から施行する。
附 則 (平成一七年一一月二九日総務省令第一六〇号) 抄
(施行期日)
- この省令は、電波法及び放送法の一部を改正する法律の施行の日(平成十七年十二月一日)から施行する。
(経過措置)
- 2この省令の施行の際現に法第百三条の二第二項に規定する広域専用電波を使用する無線局の免許を受けている者についての施行規則第五十一条の十一の二の五第二項の規定の適用については、同項中「九月三十日まで」とあるのは、「電波法及び放送法の一部を改正する法律の施行に伴う総務省関係省令の整備に関する省令(平成十七年総務省令第百六十号)の施行の日」とする。
- 3この省令による改正前の様式又は書式により調製した用紙は、この省令の施行後においても当分の間、使用することができる。この場合、改正前の様式又は書式により調製した用紙を修補して、使用することがある。
附 則 (平成一八年一一月二一日総務省令第一三八号)
この省令は、平成十九年四月一日から施行する。
附 則 (平成一九年一一月一六日総務省令第一三六号)
この省令は、特定機器に係る適合性評価の欧州共同体及びシンガポール共和国との相互承認の実施に関する法律の一部を改正する法律(平成十九年法律第九十二号)の施行の日(平成十九年十一月二十日)から施行する。
附 則 (平成二三年六月二九日総務省令第八〇号)
(施行期日)
1 この省令は、放送法等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第六十五号)の施行の日(平成二十三年六月三十日)から施行する。
(経過措置)
2 この省令の施行の前に開始した利用状況調査については、この省令による改正後についても、なお従前の例によるものとする。
附 則 (平成二四年一二月七日総務省令第一〇〇号)
この省令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成二九年九月二七日総務省令第六七号)
この省令は、電波法及び電気通信事業法の一部を改正する法律(平成二十九年法律第二十七号)の施行の日から施行する。
附 則 (平成三〇年二月一日総務省令第四号)
(施行期日)
- 第一条この省令は、平成三十年三月一日から施行する。
(経過措置)
- 第二条この省令の施行の際現に免許を受けている無線局については、この省令による改正後の施行規則第三十八条第一項又は第三項の規定にかかわらず、当該無線局の免許の有効期間が満了する日までは、なお従前の例によることができる。
附 則 (令和二年四月一日総務省令第三六号)
この省令は、令和二年四月一日から施行する。
附 則 (令和四年十月一日総務省令第六十四号)
この省令は、電波法及び放送法の一部を改正する法律(令和四年法律第六十三号)の施行の日(令和四年十月一日)から施行する。
別表 調査事項等(第5条関係)
1 区別 | 2 調査事項 | 3 調査方法 |
---|---|---|
法第38条の6第1項の技術基準適合証明を受けた無線設備 | 技術基準適合証明を受けた無線設備の台数 | 法第38条の2の2第1項の登録を受けた者(以下「登録証明機関」という。以下この表において同じ。)に対して報告を求める事項の整理 |
法第38条の24第1項の工事設計認証に係る無線設備 | 特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第19条第1項第4号に規定する検査を行った特定無線設備の数量 | 法第38条の24第1項の工事設計認証を受けた者及び登録証明機関に対して報告を求める事項の整理 |
法第38条の31第1項の技術基準適合証明に係る無線設備 | 技術基準適合証明を受けた無線設備の台数 | 法第38条の31第1項の規定による承認を受けた者(以下「承認証明機関」という。以下この表において同じ。)に対して報告を求める事項の整理 |
法第38条の31第5項の工事設計認証に係る無線設備 | 特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第35条第1項第4号に規定する検査を行った特定無線設備の数量 | 法第38条の31第5項の工事設計認証を受けた者及び承認証明機関に対して報告を求める事項の整理 |
法第38条の33第1項の確認に係る無線設備 | 特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第40条第1項第4号に規定する検査を行った特別特定無線設備の数量 | 法第38条の33第4項の届出業者に対して報告を求める事項の整理 |
特定機器に係る適合性評価手続の結果の外国との相互承認の実施に関する法律(平成13年法律第111号)第33条第2項の工事設計認証に係る無線設備 | 特定機器に係る適合性評価手続の結果の外国との相互承認の実施に関する法律第33条第2項の規定により法第38条の25第2項の規定が適用される場合における特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第19条第1項第4号に規定する検査を行った特定無線設備の数量 | 特定機器に係る適合性評価手続の結果の外国との相互承認の実施に関する法律第33条第2項の工事設計認証を受けた者に対して報告を求める事項の整理 |
- 注1「調査事項」の各欄の台数又は数量は、特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則第2条第1項に定める特定無線設備又は同条第2項に定める特別特定無線設備の種別ごとの台数又は数量とする。ただし、一の特定無線設備又は特別特定無線設備の種別において、2以上の周波数を使用する特定無線設備又は特別特定無線設備については、それぞれの周波数ごとの台数又は数量とする。
- 注2「調査方法」の各欄の報告を求める事項の整理は、調査の対象とする特定無線設備の種別その他の事情を考慮し、必要な範囲内で行うものとする。